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厚生労働省 / テレビ番組紹介の白インゲン豆ダイエット、被害158人に

 今月6日に、(株)東京放送系列で放送されたテレビ番組「ぴーかんバディ!」で紹介した白インゲン豆のダイエット方法で、同ダイエット法を実践した視聴者が下痢や嘔吐などの消化器症状を訴えてた問題で、厚労省は22日被害事例の集計結果を発表した。
 発表によると、被害者は全国38自治体の158人にのぼり、うち30人が入院した。被害者はいずれも快方に向かい、重症化した人はいないと報告。(株)東京放送に対し、本件について文書で注意した。また健康被害を防止する観点から、本件に関するQ&Aを作成。
 番組内容は、3分ほど炒った白インゲンを粉末状にして、ご飯にまぶして食べるダイエット方法を紹介したもの。被害者のうち129人が2~3分いった状態で食べ、大多数が食後2~4時間で吐き気などの症状が出た。うち51人が白インゲンの一種「白花豆」を食べた。
 同省は原因物質をインゲン豆中に含まれる嘔吐などの中毒症状を惹き起こす毒性をもつ糖結合タンパク質の“レクチン”とした。“レクチン”は十分に加熱することにより活性を失うが、同番組で紹介した3分間の加熱では豆の中心まで火が通らないことから、不十分だとした。白インゲンを食べる際は、十分に水に浸した後、沸騰したお湯で軟らかくなるまで十分加熱すれば安全上全く問題ないとしている。
 なお、白インゲン豆に含まれる成分“ファセオラミン”が糖分の吸収を抑制することから、ダイエット食品として人気を集めているが、今回の中毒症状の原因は“レクチン”が加熱不十分なことによるものであり、“ファセオラミン”の成分を原料にした健康食品は安全である。

2006年05月24日 10:00