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松浦薬業 / 骨粗鬆症対応素材「筋骨草エキス末」の有効性を第60回日本栄養・食糧学会大会にて発表

 松浦薬業株式会社(本社名古屋市昭和区、松浦敬一社長)は、「筋骨草の骨粗鬆症対応素材としての有効性(第2報)」について、5月19日(金)~21日(日)に開催される第60回日本栄養・食糧学会大会(会場:静岡県立大学)にて発表する。発表の日時は、21日11時からG会場の予定。
 同社ではこれに先立ち、植物由来の食品原料「筋骨草エキス末」を骨粗鬆症対応素材として本年4月に新発売し、拡売中。
 筋骨草はシソ科Ajuga属植物の全草を利用し、中国ではその名の示すとおり関節痛などにも用いられてきた。同社は2005年に開催された第22回和漢医薬学大会で、筋骨草含水エタノール抽出エキス末(筋骨草エキス末)の卵巣摘出マウスの骨量減少に対する改善作用を第1報として発表しており、今回は「筋骨草の骨粗鬆症素材としての有効性」の第2報目として、骨粗鬆症対応素材として広く認知されている大豆イソフラボンとの作用比較について発表を行う。
 それによれば、筋骨草エキス末はMC3T3-E1細胞(マウスから採取した骨芽細胞)と骨髄細胞の共培養実験系において、強い破骨細胞の分化誘導抑制作用を示し、MC3T3-E1細胞のI型コラーゲンおよびRXR-αmRNA発現を増強した。RXR-αmRNAの発現の増強は、その後、タンパク質ができることを意味する。さらに、卵巣摘出マウスにおいて、大豆イソフラボンが大腿骨カルシウム(Ca)含量の低下のみを抑えたのに対し、筋骨草エキス末は大腿骨Ca含量およびコラーゲン量の低下の両方を抑制した。つまり、筋骨草エキス末には、大腿骨Ca含量の低下を抑制する作用だけでなく、コラーゲン合成を促進する作用もあることを示唆している。
 骨の成分としてCaが有名であるが、骨のコラーゲン線維の網目にCaが結合した構造になっており、骨を建築物にたとえるとコラーゲン線維という鉄筋の周囲をCaがコンクリートのようにしっかりと固めていると考えられる。つまり、骨の健康のためには、加齢によるコラーゲン量の低下を防ぐことが大切である。
 同社では、以前よりコラーゲン合成促進素材の開発に取り組み、2002年に「生体コラーゲン合成促進剤」に関する特許出願を行い、現在審査請求中である。本特許では、生体コラーゲン合成促進剤としてシソ科Ajuga属植物についても記載し、骨粗鬆症等への効果も発揮するものとしている。
 さらに今回の学会では、大豆イソフラボンとの併用効果についても発表する予定。大豆イソフラボンの取扱いもある同社では、「サプリメントにおける大豆イソフラボンの摂取量上限値設定の議論もある中で、筋骨草エキス末は、異なった作用点を有する併用素材として利用価値が高い。そのユニークな素材名の効果も加わって、サプリメント市場で新たな植物由来の骨粗鬆症対応素材として注目が集まることを期待する。また、原料供給に止まらず、話題の原料や幅広い取扱品目の中から、理論的組み合わせによるサプリメントの提案も行っていきたい。現在はグルコサミンやコンドロイチン硫酸との配合サプリメントも企画中」としている。

2006年05月12日 10:00