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大和薬品 / LK乳酸菌米培地生成物「米ケフィラン」を発売

 大和薬品(株)(本社東京都世田谷区、二宮泰夫社長)は3日、LK乳酸菌を米の培地で培養させた機能性食品素材「米ケフィラン」を発売した。
 
 同素材は、世界的に有名な長寿地域であるコーカサス地方で古くから愛飲されている伝統的発酵乳“ケフィア”を起原とし、“ケフィア”から分離したLK乳酸菌(Lactobacillus kefiranofaciens)を国産の米の培地で純粋培養した低カロリーの機能性食品素材。
 同素材の主成分は粘質多糖の“ケフィラン”であり、100g中に80mg含んでおり、この含有量は“ケフィア”の40倍である。“ケフィラン”は食物繊維の一種であり、生理機能としては一般的な水溶性食物繊維と同様の働きを有する。腸内環境の改善、血中脂質の調節、血糖値の調節、血圧の上昇抑制作用などが挙げられる。このほか同素材は“GABA”や“米ペプチド”を含み、これらも血圧や血糖値の調節に関与している。
 またヒトに対するコレステロール低下作用も認められており、臨床試験では、血清コレステロール値が220mg/dl以上の女性10名を対象に「米ケフィラン」を200mg含有する飲料を28日間連続摂取させた後、血清脂質とβ-リポ蛋白分画の測定を行った。この結果、中性脂肪の値が低下した人が6名、LDL-コレステロール値が低下した人が5名いた。いずれの値の低下が認められなかった1名を除いて、9名において、RLP-コレステロール値、VLDL値、LDL値、カイロミクロン値のいずれかが大きく低下し、血清脂質代謝改善が認められた。
  
 これまで“ケフィラン”の持つ機能性は注目されてきたが、大量生産する技術はこれまで確立されていなかった。同社は1998年より“ケフィラン”の研究に着手。日本人の主食である米を培地とした独自の技術により“植物性ケフィラン”の工業規模の生産化に成功した。
 用途は、清涼飲料水やヨーグルト、パン、クッキー、飴などに混ぜて健康志向の食品開発が期待される。このほか顆粒や錠剤タイプのサプリメント原料としても利用できる。受注単位は10kg。
 今後は「米ケフィラン」を使用した健康食品の発売も予定している。

2006年07月05日 10:00