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イービーエス / 爪を生体試料とした肥満遺伝子分析キットとダイエットフードを発売

「ディーエヌエー・スリム ダイエットサポート・肥満遺伝子分析キット」 イービーエス(株)(本社広島県広島市、福岡太英子社長)は、一分子蛍光検出法による一塩基多型(SNP)タイピングの解析サービスを手がける(株)ノバスジーンと共同で爪遺伝子分析による生活習慣病予防ビジネスを開始した。
 その第一弾として23日に発売されたのが「ディーエヌエー・スリム ダイエットサポート・肥満遺伝子分析キット」と、3タイプのダイエットフード「ディーエヌエー・スリム」。現時点では自社ネットショップのみの販売だが、今後は百貨店、バラエティショップのほか、調剤薬局やフィットネスクラブへも販路を広げる考え。
 同社はすでに爪に含まれる“ミネラル”を分析するキットを発売しているが、常に安定した検体である爪に着目、爪からDNAを抽出することに成功した。血液や口腔粘膜による分析に比較して痛みを伴うことなどへの抵抗感もなく、誰でも確実に簡単に摂取できる手軽さが商品特性のひとつだ。
 肥満遺伝子の分析結果を29のタイプに分け、日本人の安静時基礎代謝量の基準値と比較して、太りやすい体質か太りにくい体質かを判別。消費者が同封の生活習慣病チェックリストに書き込んだ内容を加味し、食習慣や嗜好品に関して改善すべきポイントを指摘したレポートを郵送。またレポートには基礎代謝量をアップさせるためのエクササイズ、体質改善に役立つ嗜好品など、総合的なアドバイスが盛り込まれている。自分の肥満因子を知ることでメタボリック症候群などの生活習慣病を予防でき、効率のよいダイエットができるとしている。
 上述の「SNP」とはゲノム上に存在し、個人差を決定している個々の遺伝子の微小な違い。約1000塩基に1個の割合で含まれるDNAが顔つきやスタイル、さまざまな能力差、特定の疾患に対する感受性、治療に使う薬物などに対する反応性などの個人差を生み出している。この0.1%の遺伝子が重大な疾患発症の決定的な原因にならないものを遺伝子多型といい、この検査結果をテーラーメイド医療や予防医学に活かす動きもあり、大阪府内科医会はこのキットの臨床的応用を検討しているという。
 分析の流れは(1)消費者がキットを購入、爪を切って同封のアンケートと共に郵送。→(2)イービーエスが検体をノバスジーンに送付。→(3)ノバスジーンが完全匿名化した検体からDNAを抽出、解析してイービーエスにデータを提出。→(4)解析データをもとにイービーエスが分析レポートを作成、消費者に送付。全過程に要する時間は、およそ2週間から20日間。
分析をするのは“β3アドレナリン受容体遺伝子”、“β2アドレナリン受容遺伝子”、“脱共役たんぱく質1遺伝子”という3つの肥満遺伝子のみ。キットには専用の爪切りや爪ブラシなども同梱されている。
 「ディーエヌエー・スリム ダイエットサポート・肥満遺伝子分析キット」は税込価格12600円。
 同時発売されたダイエットフード「ディーエヌエー・スリム」は食習慣のタイプ別に3種類。ドリンクパウダー10袋(3フレーバー)、おからビスキー50枚、サプリメント10パック入り、税込価格7980円。ドリンクとビスキーはフレンチ洋菓子店「西鎌倉レ・シュー」の倉内正巳オーナーシェフが監修した。

ダイエットフード「ディーエヌエー・スリム」

 同社は今後この爪による遺伝子分析の対象を喫煙や飲酒による疾病リスクなどの体質検査、薬物応答性に関する体質検査まで広げる考え。年内には「禁煙サポート」、「除菌サポート(ピロリ菌)」を上市する予定だ。

2006年08月30日 10:00