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日本臨床機能性素材研究会 / 「第三回日本臨床機能性素材研究会」を開催

 医療従事者の健康食品に関する機能性素材に関する勉強会およびコミュニケーションを目的とする日本臨床機能性素材研究会が20日、「第三回日本臨床機能性素材研究会」を開催した。
 最初に、研究会代表でありメディアージュ青山通りクリニック院長の伊藤まゆ氏が登壇。「人間にとって必要不可欠な栄養素を補う方法として、サプリメントを活用することも手段のひとつ」と、体内で十分に作ることができない“ビタミン”について解説した。“ビタミン”の歴史とその名前の由来、水溶性と脂溶性それぞれの効果など基本的な内容を語った。
 次いで太陽化学(株)研究推進室の大久保勉氏が「緑茶に含まれるユニークなアミノ酸、テアニンの機能」と題して講演。お茶を飲むと心が落ち着く緑茶特有の作用について研究を進めている同社では、“テアニン”がα波増強作用によるリラックス効果に有効であることを確認しているという。“テアニン”が「脳関門」を通過し脳内に達すること、脳内神経伝達物質の動態にも関与していることから、安静時に“テアニン”を摂取することによりα波の出現量が増えると解説。また、21~42歳の学生・社会人の女性を対象に、月経開始から約1ヶ月間“テアニン”を含む錠剤を水で服用してもったところ、月経前に表れる不快症状を緩和する効果を確認した。さらに、集中力向上作用、睡眠の質を改善するという作用も確認できた “テアニン”は、手軽に摂取できQOL向上のサポートにもつながるとし、今後幅広く応用できる機能性素材であると締めくくった。
 続いて「心理学・行動科学から学ぶコミュニケーション~患者さんとの信頼関係構築とモチベーション~」と題し、東京医科歯科大学頭頚部心療科臨床講師であり、医学博士の水木さとみ氏が講演。「パーソナル・プロフィール・システム」というアトランタ五輪のスタッフ研修としても採用された行動傾向を分析するシステムを紹介し、患者と医師のコミュニケーション不足が原因で起こる医療不信やトラブルを回避する方法を提案した。また、患者の行動には必ず理由があり、そこにある患者の心を理解することで、生活習慣病のサポートやがんの告知の際にもこのシステムが応用できるとも語った。
 次回は7月22日開催。

2007年05月21日 17:55