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NSI / 栗渋皮抽出の機能性原料「マロウア」の昨年半ばからの出荷量が2トンに

「国産栗の内皮(渋皮)」写真 NSI(株)(本社東京都千代田区、斉藤充弘社長)の扱う機能性原料「マロウア」の昨年半ばからの出荷量が2トンに達している。健康食品、和菓子、洋菓子、パン、おかゆ、麺などの幅広い用途に採用されているのが、好調な要因だ。
 同原料は、国産栗の内皮(渋皮)から特許製法で渋みを取り除き粉末化したもので、“カテキン”、“エピカテキン”などを主成分とする“ポリフェノール”5%以上含有を規格している。糖質分解酵素“α-グルコシダーゼ”や“α-アミラーゼ”の働きを阻害することで糖質吸収を抑制し、結果として血糖値の上昇を抑える。ヒトに対する糖負荷臨床試験で、その効果は明らかになっている。試験内容は、試験前日午後9時から絶食とし、試験当日に空腹時血糖値を測定、その後5名に200gのご飯と同原料の水溶液250mlを、対照群の6名に200gのご飯と水250mlを摂取させ、30分後、60分後、90分後、120分後に血糖値を測定したところ、対照群と比べ血糖値上昇を抑制することが分かった。なお、糖尿病ラットに行った糖負荷試験では、対照群に有意差をつけている。
 その他に、栗渋皮ポリフェノールには血管強化、血流改善、動脈硬化予防、高血圧の改善、肝機能の改善、糖尿病の改善、抗炎症作用、解毒作用、強壮作用などの薬理効果があることが確認されている。
 原料にはうすいココアのような香りがあり、味もココアやきな粉のような味があるが、製造過程を経るとほとんど無味無臭になるため、どんな食品にも適応しやすい。加工すると赤飯のような色になるため、天然着色料として使用されることもあるという。
「人に対する血糖値上昇抑制効果のグラフ」写真 安全性は、焼き栗やマロングラッセとして古くからの食経験により担保されているが、『亜急性毒性試験』も行なわれており、安全という結果を得ている。「弊社では国産の栗渋皮を採用することで、より安全性を高めています」(同社・加藤洋一営業担当課長)。
 また、入浴料としてアトピー性皮膚炎の患者に行った試験では、1週間後にかゆみや炎症を抑える効果が確認されている。

2008年01月10日 15:50