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第15回健康食品フォーラムを開催

フォーラム 社福協は2日、都内で「第15回 健康食品フォーラム」を開催した。「健康食品の存在意義~代替医療の進展する中で~」をテーマに行われた同フォーラムには、定員を上回る多数の参加者が集まった。
 第一部では、玉川淳厚生労働省医薬食品局食品安全部基準審査課新開発食品保険対策室長が、「健康食品の安全性の確保~存在の前提条件~」、津谷喜一郎東京大学院薬学系研究科医薬政策学特任教授が「お金と効き目と好みからみた健康食品の位置づけ」、慶應義塾大学医学部東京電力先端医療科学・環境予防医学寄付講座特別研究教授で日本健康科学学会会長の信川益明氏は「医師の立場からみた健康食品の可能性と問題点~医療科学と健康科学を踏まえて~」、キリンホールディングス(株)技術戦略部アドバイザーで健康と食品懇話会相談役の太田明一氏は「企業の立場から見た『健康食品』の存在意義~健康志向の高まりの中で~」の各テーマで、それぞれの立場から講演した。
フォーラム 第二部では全員が参加してのパネルディスカッションが行われ、健康食品の安全性についての議論で白熱。「品質管理や生産管理などが目的のGMPを安全性の認証の動きに絡めているが、なぜなのか」という安全性の第三者機関認証の動きへの疑問に対し、来場していた日本健康・栄養食品協会の林裕造理事長が「確かにGMPでは欠けている部分。その辺りはまず動きを進めるためにプロトコルを作り、その前後で補っていきたい」と回答。また、林会長から「国民のヘルスケアデータを何とか作れないものか」という問いかけに対し、「そういったものは健康食品の可能性を考えても医療の立場からも有用だ」といった返答がなされ、微妙な位置づけの健康食品の有効なあり方について活発な意見交換が行われた。
 法令上の定義のない健康食品は、あいまいなポジションのまま、これまで何度かの規制緩和、“規制強化”を受けながら市場規模を拡大してきた。一方で、避けられない医療費高騰を抑制する予防の観点から、医療との連携による有効利用も模索されている。第1回フォーラムから5年の歳月を重ねる同フォーラムは、今後も健康食品のあり方について、様々な視点から議論を重ねていく。なお、次回、第16回健康食品フォーラムは来年2月に行われる予定。

2008年10月02日 19:19