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メーカー別シェアで首位を走る花王のターゲット別ブランド戦略

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インバスヘアケア市場において、メーカー別シェアで首位を獲得している花王は、ターゲットに合わせたブランド戦略を展開している。

ヘアケアのニーズには「情緒的価値」と「機能的価値」があるが、前者は好みで異なる一方、後者は年代によって消費者の重点が変化するという。そのため、価値を高めつつ機能面もブラッシュアップしなければ受け入れられなくなり、同社ではブランド毎のターゲット像を明確にすることで、各々のニーズに応えている。

その好事例が「エッセンシャル」だ。20代前半の女性をターゲットに、もともとのコンセプトの「ダメージケア」といった機能価値と、「自らのおしゃれを楽しむヘアケア」として独自の世界観を提案したところ、衰退しかけたブランドの若返りに成功した。

昨年2月にリニューアルした「メリット」はシャンプーの基本に戻り、美容が二の次になりやすい母親世代と、シャンプーを覚えたての子どもでもきちんと地肌の汚れを落とせるよう、泡立ちを強化し、支持層を増やしている。

メーカー首位の位置づけをより強固にするために、特にシェアを獲得したいのが、「アジエンス」だ。旗艦ブランドとして育成するため、処方にはこだわりを持つ。今春、「髪と地肌のWケア」をコンセプトにリニューアルをかけ、地肌に対しては甘草エキスを、髪に対しては蓮花エキスの2種の保湿成分を新配合した。髪本来の美しさを引き出すための「ご自愛メソッド」を打ち出し、20代後半~40代前半の幅広い層にアピールしている。

同時に今後のシェア拡大のカギを握るという「セグレタ」を注力課題に設定し、全体を敢えて「3+1」とブランド育成を分けることで、インバスヘアケア市場において、各ブランドのシェア拡大を図る。

2011年06月07日 11:59