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2011年6月期は1ケタ後半の成長達成/P&Gジャパン

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P&Gジャパンは8月29日、定例記者会見を本社で開催し、桐山一憲社長らが2011年6月期の結果と今後の展望について語った。同期はP&Gジャパングループで売上高、出荷量とも1ケタ後半の伸びを達成した。90%以上のカテゴリーで前期を上回る結果となり、中でもヘアケア、柔軟剤、ベビーケアが健闘した。震災以前は出荷量が2ケタ増で推移していたという。

桐山氏はこの結果について「全般的に満足している」とし、成長要因を次のように分析した。

「パッケージやCMなど1つひとつのアプローチのクオリティをあげて市場シェアを伸ばせた。ここ2~3年で社内のプロジェクトの数を減らし、絞り込んだアクティビティにフォーカスする作業も進めてきた。3年連続でリニューアルや新製品が予測を超え、過去になかった成果をあげたことも大きい」

エアケアを含むホームケアは20%以上、ヘアケアで1ケタ後半、ファブリックケアは2ケタ近い伸び、ベビーケアではシェアが2ケタ以上伸びた。今春発売した「レノアハピネス香りシート」は計画比50~60%増で推移している。

「アリエールレボイオンジェルコート」の発売延期などがあったが、震災の影響はそれほど大きくはなかった。高崎工場は48時間以内でオペレーションが復活し、契約しているRDCセンターも1週間以内に回復した。阪神大震災の経験を踏まえ、BCP(business continuity plan)のプロセスを確立していたことから、迅速な対応がはかれたことが早期回復につながった。支援物質も神戸市と連携して迅速に手配し、800名以上が様々な形でボランティア活動に参加している。

「市場は概ねもとの状態に戻りつつあることは、数字的にも判断できる。震災からの復興には何年もかかるので、引き続き当社ができることを支援していきたい」(桐山氏)

今期も、7月は出荷量が2ケタ増、8月もそれに近いペースで推移しており、ハイペースだった前年同期をさらに上回る状況にある。

「すでに柔軟剤(ダウニー、レノア)、ファブリーズ、パンテーン、ジョイは市場シェア№1を獲得した。ジレットも先頭をいくブランドの背中が見えてきた。市場を底上げし、業界にとってプラスになる新作を投入していきたい。今期もコアカテゴリーを強化するとともに、新たなセグメントを開拓していく。不況や円高で企業が海外に拠点をシフトする動きがあるが、当社では日本はまだまだ成長の余地があるとみている。日本で展開中のブランドはまだ18だが、グローバル戦略として2015年までにカンパニーアベレージを25にしようという動きがある。市場シェアを大きく伸ばすためにも今後3~4年で5~7のカテゴリーセグメントを出していきたい」(桐山氏)

卸店を中心とする協働の枠組みを強化すべく、去る1月から新取引制度がスタートした。対象店を大幅に拡大し、販促や物流の効率化をはかってきた結果、徐々に成果が出ているという。

マックス ファクターは、店舗の営業時間短縮など、震災の影響もあって2011年6月期の売上げは微減となったが、シェアは前年を超えた。3番目のミューズに綾瀬はるかを起用し、20代の新客を取り込んでいる。今期は好スタートを切り、今秋に待望の「SK―Ⅱ COLOR」が発売されることから「2ケタ以上の成長を目指す」(桐山氏)構えだ。