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フラバンジェノールの塗布による美白作用を臨床試験で確認/東洋新薬

(株)東洋新薬(本社:福岡県福岡市、本部:佐賀県鳥栖市、代表取締役:服部利光)は、『フラバンジェノール®』の外用(塗布)による美白作用を確認した。日本農芸化学会2012年度大会(2012年3月22日(木)~26日(月)、京都女子大学、聖護院、ウェスティン都ホテル京都)で発表した。

『フラバンジェノール®』は、フランス南西部ランド地方を主体に植林された海岸松の樹皮から抽出される同社独自の機能性素材。オリゴメリック・プロアントシアニジン(OPC)を主成分としたポリフェノールを豊富に含み、抗酸化作用や血流改善作用など様々な生理活性を示す。昨今では、強力な美白作用や抗シワ作用が確認され、各分野で注目を集めている。

これまでに同素材については様々な研究が進められてきたが、そのほとんどは内服による研究結果。今回の研究成果は、『外用(塗布)』で使用した場合の結果であり、化粧品などの分野に応用できることが期待される。

【発表骨子】
シミのある健常成人女性を対象に、二重盲検群間並行試験〔注①〕で試験を実施。被験者をフラバンジェノール®含有化粧水群(13名、45.8±4.8歳)、プラセボ化粧水群(17名、46.2±5.0歳)に分け、12週間の間、シミの部位にフラバンジェノール®含有化粧水、または、プラセボ化粧水を朝夕2回使用させた。使用開始前と、12週間後にシミの部位の明度(L*値〔注②〕)を測定し、その変動を検討した。
その結果、フラバンジェノール®含有化粧水群ではプラセボ化粧水群に比べて12週間後のL*値の変化量の平均値が有意に高値を示し、シミの部分が明るくなったことが確認された。
また、試験化粧水の“効果の体感”及び、“安全性”について、皮膚科医による問診を行った結果、フラバンジェノール®含有化粧水群で69%の被験者が「効果を感じた」「やや感じた」と答えたのに対して、プラセボ化粧水群では41%という結果を得た。
なお、試験期間中に試験化粧水に起因すると考えられる有害事象は認められなかった。
以上の結果より、フラバンジェノール®含有化粧水の外用(塗布)には美白作用があり、安全であることが示唆された。

〔注①〕 二重盲検群間並行試験
二重盲検試験とは、被験者の思い込みによる影響(プラセボ効果)や試験実施者の思い込みが試験結果に影響を及ぼす可能性を排除するために、被験者および試験実施者に試験品かプラセボかを知らせずに試験を行う方法。
また、群間並行とは、異なった2群以上の群に被験者を分け、各群同時に試験を進行させていく方法。これら2つの方法を組み合わせた試験を「二重盲検群間並行試験」という。

〔注②〕 L*値
L*a*b*表色系は、物体の色を表わす表色系の一つで、その中で、L*値は明度を表す指標となる。
数値が大きくなるに従い、その物体の色が明るい(白い)とされる。

2012年03月27日 09:47