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コーセー、アルビオンと吉野工業所とともに共同開発 ポンプ機構部の金属製バネをプラスチック製にした「メタルレスポンプ」の開発に成功

 株式会社コーセーは、グループ会社の株式会社アルビオン、株式会社吉野工業所とともに環境に配慮した資材の開発に取り組み、金属部品を使用しない「メタルレスポンプ」を共同開発した。これはポンプディスペンサーにおいて、これまでプラスチック製にすることが困難とされていた機構部内の金属製バネをプラスチックで置き換えたもので、廃棄後の分別回収が容易になることでプラスチックのリサイクルを促進することが期待できる。
 

 コーセーグループは、更なる成長ステージを目指した中長期ビジョン「VISION2026」において、基本戦略のひとつとして「グループ内シナジーの発揮と他社協業による取り組み加速」を掲げている。今回、アルビオンとのグループシナジーを追求する中で、サステナブルな資材の観点で初めて共同開発を行う。
 
 同社では、「コーセー サステナビリティ プラン」で掲げる環境に配慮した容器包装の開発に向け、4R(Reduce・Reuse・Recycle・Renewable)の取り組みとして、様々なリサイクル素材の採用等、多面的な検討を進めている。プラスチックの資源循環促進の意識や社会要請がより一層高まる中、モノマテリアル(単一素材)化を目指し、メタルレスポンプの開発に取り組む。

モノマテリアル化の実現は、資源を循環させる際に素材ごとへの分解・分別が不要になるメリットがあります。一方で、化粧品容器でも多く使用されているポンプディスペンサーは、大部分はプラスチックから構成されるが、中味を吸い上げる重要な役割をもつ機構部に耐久性を考慮して金属製のバネが使用されており、その性能をプラスチックで再現することが非常に困難であることから、これまで使用されなかった。
 
 この度、3 社で開発した「メタルレスポンプ」は、金属製のバネに近い強度や性能を発揮する素材の検討や形状設計をし、中身を吸い上げる強度や耐久性を繰り返しテストすることで、目標の品質を実現。リサイクルの難しいプラスチックの削減に向けたモノマテリアル化の第一歩として、金属部品を使用しない本品を足がかりに、パッケージに使用する素材の単一化、使用素材の種類の削減に取り組み、廃棄後の分別回収が容易にし、プラスチックのリサイクル促進に繋げる。
 
 今後も、各社の知見を持ち寄り、企業の垣根を越えて協働することで、さまざまな切り口から持続可能な社会の実現に寄与するソリューションを創出していく。

2023年10月10日 18:00