株式会社ファンケル(本社:横浜市中区、代表取締役社長執行役員:成松義文)は、国立大学法人お茶の水女子大学大学院の山本茂教授と財団法人西日
本産業衛生会との共同研究を通じ、発芽玄米を長期的に食べることで、白米と玄米に比べ体脂肪率と中性脂肪が改善されることを明らかにしました。
この結果は、日常の食事の主食を発芽玄米に変えるという負担の少ない方法で、肥満やそれに関連したメタボリックシンドローム、動脈硬化などの生活習慣病
の予防・改善効果に有用であることを示唆するものです。当社では、本研究成果を本年1月10日から東京で開催される「第43回日本成人病(生活習慣病)学
会」で発表致しました。
研究の経緯
発芽玄米は、玄米を水と温度管理で少しだけ発芽させたお米です。白米に比べ、食物繊維やビタミン・ミネラルなど基本的な栄養素を豊富に含むほか、発芽により玄米と比べても「γ-アミノ酪酸(ギャバ)」が増加します。
今回は、社会問題となっているメタボリックシンドロームの該当者またはその予備群の方を対象に、発芽玄米の主食としての摂取が肥満やメタボリック
シンドロームを改善するか否かの検討を行いました。研究は3466名から、肥満で糖・脂質代謝を改善する薬を服用していない成人男女37名を抽出し、さら
にメタボリックシンドローム、またはその予備群に該当する20名を被験者として選抜。被験者に主食以外の食事とライフスタイルはそのままで、主食として白
米、玄米及び発芽玄米のいずれかを3ヶ月間摂取してもらい、その摂取後の肥満に関連した検査項目の変動を調べました。
研究結果
この調査の結果、発芽玄米摂取群で摂取開始前と比較して摂取3ヶ月目の血中中性脂肪に有意な低下が認められ、被験者7名中6名の血中中性脂肪が改善方向
への変動し、平均で中性脂肪は21%減少しました。一方で、白米摂取群、玄米摂取群に有意な変動は認められませんでした。
体脂肪率についても、発芽玄米摂取群で摂取開始前と比較して摂取3ヶ月目に有意な低下が認められ、被験者7名中6名が改善方向への変動を示しました。
体脂肪の減少率の平均は3%でした。一方、白米摂取群、玄米摂取群に有意な変動は認められませんでした。今回の発芽玄米摂取群で認められた体脂肪
率、中性脂肪の低下は、肥満やメタボリックシンドームの改善を示唆するものであり、日常の食事の主食を発芽玄米に変えるだけの負担の少ない方法でも、ダイ
エット方法としては極めて有効であると推察されました。今後は今回の被験者の方を含め摂取を6ヶ月まで延長するとともに白米摂取群、玄米摂取群及び発芽玄
米摂取群の被験者を増やし、さらに研究を継続する予定です。
当社では今後も生活習慣病の予防効果などに関する発芽玄米の機能性研究やヒトでの効果の検証を継続的に進め、発芽玄米の普及・発展に努めて参ります。
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株式会社 ファンケル 〒231-8528 横浜市中区山下町89-1 ファンケルビル
広報グループ 野田 靖
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