水素を含んだ電解アルカリ水(※1)の飲用により、運動による体内ストレスを抑制する効果を検証
~第17 回日本運動生理学会(※2)(2009 年7 月開催)で発表~
パナソニック電工株式会社と山梨大学教育人間科学部(※3)では、水を電気分解する事により生成した水素を含む電解アルカリ水をあらかじめ飲用することで、運動に伴い体内で生成される活性酸素(※4)による生体内酸化ストレス(※5)が軽減される可能性があることを検証しました。今回の検証結果は、「第17 回日本運動生理学会」(2009 年7 月25~26 日:東京)で発表されます。
パナソニック電工株式会社では、電解アルカリ水に溶存する水素に着目し、その抗酸化作用やメカニズムについて2005 年度から山梨大学教育人間科学部(山梨県甲府市)と共同研究を行っています。
■検証方法
健常な成人男子21 名を浄水飲用群、電解アルカリ水飲用群、水素高溶存電解アルカリ水(※6)飲用群に分け、長期飲用前に運動試験を実施し、運動前と運動後の尿中酸化マーカー排泄量(HEL:ヘキサノイルリジン、8-OHdG:8-ヒドロキシデオキシグアノシン)を測定し、増加割合を生体内酸化ストレス値として求めました。
その後、各水900ml の飲用を2 週間毎日行い、長期飲用後に再度運動試験を実施。運動前と運動後の尿中酸化マーカー排泄量(HEL、8-OHdG)を測定して増加割合を生体内酸化ストレス値として求めました。
また、各水の飲用効果を評価するために、長期飲用前と長期飲用後の運動による生体内酸化ストレス値の群間比較を行いました。なお、各飲用水群の割付は研究内容を知らない第三者が行い,
被験者と研究者の双方が群分け情報を得ることができないように二重盲検化を行いました。
■検証結果
電解アルカリ水、又は水素高溶存電解アルカリ水を2 週間長期飲用することにより、
(1)運動による生体内酸化ストレス値(HEL 基準)は、浄水を飲用した場合に比べて低下傾向が
見られた
(2)運動による生体内酸化ストレス値(8-OHdG 基準)は、浄水を飲用した場合に比べて低下
傾向が見られ、特に水素高溶存電解アルカリ水を飲用した場合は、有意な低下が認められた
以上の検証結果から、電解アルカリ水や水素高溶存電解アルカリ水に含まれる水素には抗酸化作用が見られ、毎日飲用することにより、過剰に生成された活性酸素から日常的に身体を防御できる可能性が確認されました。
※1 電解アルカリ水:水を電気分解する事により負極側で生成される水素を含むアルカリ性の水。
※2 日本運動生理学会:運動・スポーツの生理学に関する専門的、学際的研究の発展を図るとともに会員相互の連絡と
関連諸機関との協力を保ち、広く知識の交流を求めることを目的とする学会(学会ホームページより抜粋)
※3 山梨大学教育人間科学部:小山勝弘(こやまかつひろ)先生
※4 活性酸素:酸素から生成される高い反応性と強い酸化力をもった物質。生体にとって異物から体を守る免疫機能等において有益であるが、過剰に存在すると生体に酸化障害を引き起こすとされる。
※5 生体酸化ストレス:体内で酸化力が抗酸化力を上回った状況。酸化力が高いと酸化反応により生体に有害な作用が引き起こされる。
※6 水素高溶存電解アルカリ水:水素を含む電解アルカリ水にさらに水素を溶解させた水。