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ヤクルト本社とダノンによる2009年のプロバイオティクス研究助成受賞者が決定

株式会社ヤクルト本社(社長 堀 澄也)とダノン(フランス、会長兼CEO フランク・リブー)が設立した「グローバルプロバイオティクス委員会」では、米国内でプロバイオティクス研究※に携わる若手研究者を対象とした研究助成を公募し、厳正なる審査の結果、以下の2名を2009年の研究助成受賞者として決定しました。

この研究助成は、米国におけるプロバイオティクス研究の進展およびプロバイオティクス研究機関とのネットワーク構築を目的に、昨年から行っているものです。当社とダノンでは、今後も研究助成を継続的に行い、米国におけるプロバイオティクス研究の発展に寄与していきます。なお、研究助成受賞者と研究テーマの概要は、下記のとおりです。

 ※ 腸内細菌の基礎および、腸内細菌と健康や病気との関わりについての研究

 記

 1.研究助成受賞者と研究テーマ

(1) グリニス L. コーリング博士(バージニア大学医学部)

研究テーマ:「遺伝子組み換え菌によって産生される新規のオリゴペプチドがC. difficile感染による腸傷害に及ぼす影響」

抗生物質を長期にわたって使用することによる抗生物質関連下痢症が知られています。原因菌の1つにディフィシル菌(C. difficile)がありますが、コーリング博士らのグループでは、ディフィシル菌による腸管傷害に対し、ある種のオリゴペプチドが効果を示すことを過去に報告しています。この研究では、遺伝子組み換え菌によって同様のオリゴペプチドを作らせ、同様の効果の検証と遺伝子組み換え菌の有用性について検討します。

 (2) シンファ シャン博士(ハーバード医科大学ベス・イスラエル・デコネス医療センター)

研究テーマ:「大腸炎症および大腸癌におけるパン酵母の予防作用」

この研究は、発酵食品の製造に長く使われてきた酵母が、大腸炎や大腸癌の予防や抑制に効果を発揮することを立証するものです。消化管の疾患に対して酵母がどのように関わっているか、そのメカニズムの解明が期待されます。

 2.研究助成期間

2009年7月から1年間

 3.選考委員

4名の選考委員が、新規性、独創性、発展性などの点から評価しました。

W.アラン・ウォーカー博士(ハーバード医科大)

メアリー・エレン・サンダース博士(国際プロバイオティクス&プレバイオティクス科学協会)

バルフォア・サルトル博士(ノースカロライナ大)

リチャード・ゲラン博士(バージニア大)

 4.研究助成金

1件当たり5万 USドル、総額で10万 USドルです。

ヤクルト本社とダノンが半額ずつ助成します。

 

以 上

 【参考】

1.グローバルプロバイオティクス委員会について

世界中においてプロバイオティクスの認知・理解を協同で促進することを目的に、当社とダノンにより、2004年に設立されました。

当委員会は、当社とダノンの両社から選任された合計6名(各社3名)の委員によって、年2回、日本とフランスで開催されています。

活動事例としては、米国での「プロバイオティクスシンポジウム」の開催(通算7回)やトップレベルの研究者による「プロバイオティクス諮問委員会」の活動  などにより、米国でプロバイオティクスの認知・理解を促進しています。また、インドにおいても2008年11月に「第2回プロバイオティクスシンポジウム」を開催しました。

本年度は、米国においてはAAPA(米国医療補助師学会)年次学術集会でのシンポジウムとHMS(ハーバード大学医学部栄養学部門)栄養学シンポジウムを開催しました。また、インドでは今秋に「第3回プロバイオティクスシンポジウム」を開催予定です。

 2.米国におけるヤクルト本社の事業展開について

米国においては、子会社のアメリカヤクルト㈱が事業展開しています。アメリカヤクルトは、1999年にカリフォルニア州のアジア系市場で「ヤクルト」の販売を開始し、2002年には東部のアジア系市場にも販売エリアを拡大しました。

その後、カリフォルニア州において販売市場を拡大し、2007年には、アジア系や欧米系スーパーといった市場カテゴリーの区別なく、全ての店頭市場を対象とした本格販売に至りました。

更に、2009年2月には、テキサス州でも販売を開始しています。現在、アメリカヤクルトの販売実績は約10万本/日となっています。

2009年07月22日 14:15

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