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肌に浸透する成分の鮮明なビジュアル表示に成功/資生堂

資生堂は、化粧品を肌に塗った後、肌※1に成分が浸透していく状況を、これまで困難であった深さ方向について、簡便・定量的かつ鮮明にビジュアル表示できる新技術の開発に世界で初めて成功しました。この技術をもちいて、資生堂が独自に開発した美白有効成分「4MSK」※2が肌※1に浸透している状態の評価に応用しました(図1)。
今後、本技術を化粧品開発に活用し、これまで解明されていなかった有効成分が肌※1の中で浸透していく経路の研究や、有効成分の浸透力がより高い化粧品の開発などを目指していきます。
※1 ここでいう肌とは「角層」をさします。
※2 4‐メトキシサリチル酸カリウム塩

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この新技術は、 (1)専用のテープで一辺2cm(センチメートル)四方の角層を採取する〝テープストリッピング〟を 行う(同一箇所より複数回採取(表面→肌深部)) (2)採取したそれぞれの角層について、物質の質量(分子の大きさ)を機器で測定する質量分析 のなかで、最近開発された〝DESI-MSI(デジー・エムエスアイ、Desorption Electrospray Ionization – Mass Spectrometry Imaging)※3〟という手法を活用し、目的とする成分の定量的 な二次元分布(平面)データを取得(資生堂は、角層中の化粧品成分などの最適な測定条件を独自に確立) (3)得られた複数の二次元分布(平面)データを、深さ方向の浸透状況や分布として定量的かつ 鮮明なビジュアル表示として近似するデータ処理法を考案することによって可能にしたもので、特許を出願しました(図2)。今回の成功によって、これまでの方法にくらべて格段に簡便かつ定量的に断面を近似化し、有効成分の角層への浸透状態を鮮明にビジュアル表示できるようになりました。

※3 DESI-MSI(デジー・エムエスアイ、Desorption Electrospray Ionization – Mass Spectrometry Imaging): 脱離電解噴霧イオン化-質量分析イメージング
平面状の試料の表面近傍にある物質を、物質の質量(分子の大きさ)ごとに定量的に検出し、目的とする成分の定量的な二次元分布(平面)をビジュアル表示することができる分析手法。 測定は、大気圧下でプラスまたはマイナスに帯電した液滴を極微小のスプレーとして試料表面に吹き付け、試料の表面近傍から物質を抽出すると同時にイオン化して高真空の質量分析計内に導入し検出する。スプレーする位置を一定の速度で平面上を動かすことで、定量的な二次元分布(平面)データが取得でき、これをイメージング化してビジュアル表示することができる。2004年にG. Gooks博士(米国)らにより世界的に著名な米国の科学雑誌「Science(サイエンス)」に初めて報告された比較的新しい方法。

■角層に浸透する有効成分をビジュアル化する技術の現状
これまでは、手術等で切り出した皮膚の一部に有効成分を浸透させ、その断面を蛍光顕微鏡※4などで観測する方法が一般的でした。近年では、共焦点レーザー顕微鏡※5など、生体をそのまま測ることができる方法も開発されています。しかしながら、いずれも操作が煩雑で時間がかかり、しかも不鮮明なビジュアルしか得られないこと、加えて蛍光を発する成分しか対象にならないという問題がありました。
そこで、お客さまに有効成分の浸透状態をビジュアル情報として目で理解していただけるようにするとともに、有効成分の浸透に関する研究をさらに進化させていくために、化粧品や肌の成分について深さ方向の浸透状態などを簡便・定量的、かつ鮮明にビジュアル表示できる分析法の開発に着手することとしました。
※4蛍光顕微鏡:蛍光を発する物質や、蛍光染色した物質を観察するための顕微鏡
※5 共焦点レーザー顕微鏡:レーザーを光源として、蛍光を発する物質や、蛍光染色した物質を観察する顕微鏡。光が透過しないような厚みのある試料でも、レーザーの焦点距離を可変させることによって、特定平面の二次元画像を採取することができる。さらに、二次元画像を複数重ね合わせて画像処理を行なうことによって、三次元画像とすることができる。

■新たに開発した角層断面のビジュアル表示技術
そこで、これまでに確立されている一般的な肌の評価分析法〝テープストリッピング〟と、最近開発された任意の成分について二次元分布が定量的に測定できる質量分析法〝DESI-MSI〟に着目しました。さらにDESI-MSIで採取した複数の二次元分布データを、新たに考案したデータ処理方法を用いることによって、深さ方向の定量的かつ鮮明なビジュアル表示ができる技術開発に世界で初めて成功しました。ただし、今回開発した断面のビジュアル表示は、平面画像を元にしているため、近似画像となっています。
今回開発した測定方法(DESI-MSI)は、一回の測定で複数の成分を同時に分析することが可能です。このため、化粧品成分の肌中の浸透状態を研究していくうえで、他の配合成分や肌内部の成分との関係などを同時に分析し、解析していくことができます。この特長を活用し、これまで研究が難しかった肌の中を浸透する化粧品成分の詳細な研究や、成分の浸透力が高い新たな化粧品開発への応用を考えています。

本技術は、資生堂 ホワイトルーセント パワーブライトニング マスク(2013年2月1日発売)の美白有効成分「4MSK」※2の浸透力を評価する方法として応用しました。

2012年12月21日 13:49

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