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睡眠不足による肌あれの原因を解明/ポーラ化成工業

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ポーラ・オルビスグループのポーラ化成工業株式会社は、1) 睡眠不足により、肌のバリア機能※1に必要な角層のバスケットウィーブ構造が損なわれること2) 特定の条件をもつスキンケア製剤が、バスケットウィーブ構造の形成を促進できることを発見しました。

睡眠不足による肌あれに悩む女性は 93%にのぼる※2ものの、因果関係は解明されていませんでした。今回見出したスキンケア製剤を使うことにより、睡眠不足になりがちな現代人の肌を、健やかな肌に導くことができると期待されます。本成果は、4 月に開催された 8TH PAN-PACIFIC SKIN BARRIER SYMPOSIUM にて、発表されました。

また、ポーラ・オルビスグループの株式会社 decencia より、今秋発売される化粧品に活用する予定です。

※1:体内の水分が外に逃げるのを防ぐのと同時に、雑菌や乾燥などの外部刺激から肌を守る機能

※2:30~40 代女性 623 名での調査、ディセンシア調べ

■ 角層のバスケットウィーブ構造は肌のバリア機能に必要■
健やかな角層は、上下の角層細胞同士が離れているバスケットウィーブ構造※3 をとっています(図 1)。また、角層細胞同士が離れてできた空間に、セラミドなどの細胞間脂質が満たされ、高いバリア機能を発揮する角層となります。バスケットウィーブ構造をとるためには、角層細胞同士を接着させているコルネオデスモゾームというタンパク質が分解されることが必要です。

※3:組織学的な方法により観察すると、カゴの目のように見えるため、バスケットウィーブ構造と呼ばれる。

■睡眠不足により、角層のバスケットウィーブ構造が損なわれる ■
20~40 代の男女 17 名を対象に、8 時間以上の睡眠をとった日の朝と、3 時間以下しか睡眠をとっていない日の朝の角層のコルネオデスモゾームの量を比較しました。コルネオデスモゾームの量が少ないほど、バスケットウィーブ構造の形成が進んでいると言えます。比較の結果、睡眠不足の日は、コルネオデスモゾームの分解が進まず、バスケットウィーブ構造が作られないことがわかりました(図 2)※4。このことから、角層のバスケットウィーブ構造の形成が不十分であることが、睡眠不足による肌あれの原因と考えられます。

※4:補足資料(下記PDF)参照

■ バスケットウィーブ構造の形成を促進するスキンケア製剤を開発 ■
睡眠不足による肌あれを再現した三次元培養皮膚モデルを用いてバスケットウィーブ構造の形成を助ける製剤の条件を調べた結果、1) 水の中に油滴が分散している水中油 (O/W)剤型であること、2)水相(W)にラメラと呼ばれる規則的な構造をもつこと、3) 粉体を適量含むこと、という 3 つの条件が鍵であることを見出しました。これらの条件がそろった製剤を塗布すると、バスケットウィーブ構造の形成が進み(図 3)、角層細胞間は細胞間脂質で満たされることが確認されました※5。

※5 : 補足資料(下記PDF)参照

【詳細は下記URLをご参照下さい】
エポーラ化成工業 2017年6月27日発表【PDF】※補足資料を含む
エポーラ化成工業 公式サイト

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