株式会社山田養蜂場のみつばち健康科学研究所 浅間孝志研究員が、2018年10月11日から16日までルーマニアで開催されたミツバチ医学の国際会議「アピメディカ2018」において、の酵素分解ローヤルゼリーに関する研究成果を発表しました。
「アピメディカ」は、アピモンディア※(国際養蜂協会連合/本部:イタリア・ローマ)が主催する国際的な学術会議で、2年に1回、世界中からミツバチ研究者が集い、ミツバチやミツバチの生産物による健康増進や病気予防、治療などの最新の研究成果を発表する場です。今年で11回目を迎える本大会は、アピセラピー(ミツバチ産品を使った代替療法)先進国であるルーマニア開催ということもあり、アピセラピーを実際の治療に取り入れている医師や研究者など、世界から100名以上が参加する盛況ぶりでした。
※「アピモンディア」(APIMONDIA)
国際養蜂協会連合(International Federation of Beekeepers’ Associations)の団体名。
「国際養蜂会議」、国際的学術会議「アピメディカ」を主催。
今回発表した研究成果は、ローヤルゼリーを閉経後の更年期女性が飲用することで、更年期特有の“背中や腰の痛み”や“不安感”が緩和されることを、初めてプラセボを対照とした臨床試験で科学的に検証した内容です。ローヤルゼリーが更年期症状に対して有効かどうかを科学的に検証するために、閉経後の女性を対象にプラセボ対照二重盲検試験を実施した結果、ローヤルゼリー群はプラセボ群と比較して、飲用12週間後において“背中や腰の痛み”と“不安感”の緩和が認められました。さらに、飲用を止めるとその改善効果が弱まることを見出しました。
プラセボ対照二重盲検試験で科学的にローヤルゼリーの更年期女性への有効性が確認できたのは初めてのことであり、さらに継続飲用が望ましいことが明らかになり、座長や聴講者と熱心な討論が行われ、高い評価を得ました。
◎参考資料
酵素分解ローヤルゼリーによる女性の更年期症状緩和効果
1.研究の目的
ローヤルゼリーが女性の更年期症状の緩和に有効かどうかを科学的に検証すること。
2.研究の背景と動機
更年期とは閉経前後の約10年間のことであり、女性ホルモンレベルの低下による自律神経系の乱れが更年期症状を発現する一因と言われています。更年期症状はほてり、冷え、気分の変化(イライラ感、不安感、鬱など)、疲れやすさ、肩こり、腰痛、頭痛、耳鳴りなど多岐にわたり、特に、日本人女性では肩こり、腰痛および頭痛が主な更年期症状と言われています。ローヤルゼリーは一般的に更年期症状の緩和に有効であると言われていますが、いずれも症例報告や前後比較の報告のみであり、科学的根拠が高いプラセボ対照二重盲検試験にて有効な報告はありませんでした。そこで、本研究では、ローヤルゼリーが更年期症状に対して有効かどうかを検証するために、閉経後の女性を対象にプラセボ対照二重盲検試験を実施しました。
【詳細は下記URLをご参照ください】
・株式会社山田養蜂場 2018年10月【PDF】発表
・株式会社山田養蜂場 ホームページ