株式会社食の力コーポレーション(以下「食の力」)は、山形県工業技術センター(以下「YRIT」)と協業し、山形県サクランボ由来の乳酸菌を使用した次世代大豆ミート「DAIZNEXT」(ダイズネクスト/発酵大豆ミート及び発酵大豆プロテイン)の開発を推進しています。
大豆栽培から加工製造まで大豆ミートの生産を行う食の力とYRITは、山形県さくらんぼ由来の乳酸菌を使用した次世代大豆ミートDAIZNEXT(ダイズネクスト/発酵大豆ミート及び発酵大豆プロテイン)の開発を目指して、基礎的なデータを得ることを目的としてトライアル共同研究を実施しました。
去る2022年7月19日から9月15日にかけDAIZNEXT開発に向けたトライアル共同研究を進め、山形県産の大豆を「蒸し大豆」に調製し、乳酸発酵試験を実施しました。研究成果として、「臭いの少ない」乳酸発酵大豆を調製するための大豆品種(里のほほえみ)とさくらんぼ由来の乳酸菌株の組み合わせを選定したことをご報告します。大豆ミート開発に乳酸発酵の力を応用することで、これまでにない品質の大豆ミート製造を目指し、代替肉開発を促進させることで、環境負荷の軽減につなげていきたいと考えています。
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■DAIZNEXT(発酵大豆ミート及び発酵大豆プロテイン)開発を目指した研究を進める背景
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次代の肉を、次の大豆で。DAIZNEXTを求めて。
大豆を搾油した後に残るカスを使用した大豆ミートは味が劣る課題があり「大豆ミ-トは肉より味が劣る」評価に繋がっている面が否めません。また、大豆ミートの製造には薬剤の使用や、大量の水を使用するなど環境負荷の課題も残されています。大豆栽培から加工製造まで大豆ミートの生産を行う食の力では、「次代の肉を、次の大豆で。DAIZNEXTを求めて」を目標に、発酵大豆プロテイン・発酵大豆ミートの開発を進めております。研究が進み実用化の実現により、代替肉開発として、今後環境負荷の軽減※の可能性が高まると考えます。
※家畜が排出するメタンガス(温室効果ガスの低減)による
山形県産農産物由来の乳酸菌を大豆ミートに応用
そこで、山形県産農産物等より乳酸菌の分離保管を行い、多数の乳酸菌株を保有するYRITと協業し、乳酸菌を用いた大豆の乳酸発酵試験を実施。乳酸発酵大豆の試作を行い、発酵大豆ミート及び発酵大豆プロテイン開発のための研究を開始する運びとなりました。具体的には、「やまがたオリジナル乳酸菌」を使用し、乳酸発酵大豆製造のための最適な大豆及び乳酸菌の選定、発酵条件を研究し、今後さらなる取り組みにより発酵大豆を使用した健康食品・発酵大豆プロテイン・発酵大豆ミート開発を推進して参ります。
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■研究方法について
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・山形県産の大豆5品目(品種:里のほほえみ、青ばこ、紅大豆、小粒黄金豆、緋大豆)に対しさくらんぼより選抜した乳酸菌5株を用い発酵試験を実施しました(各蒸大豆50gに滅菌水50mLを加え、乳酸菌懸濁液を添加し、35℃にて48時間培養)。
・大豆乳酸発酵液の香気成分分析を実施。
GC-MS分析
・乳酸菌添加量を検討。
乳酸菌株をモデルに、最適な乳酸菌添加量及び添加量に応じた発酵期間を調査
乳酸菌懸濁液の添加量は蒸大豆重量に対して、0.01%(0.005mL)、0.1%(0.05mL)、1.0%(0.5mL)として乳酸発酵試験を実施
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■研究の結果
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◎大豆5品種×乳酸菌5株による発酵試験
・全ての試験区において乳酸菌数の増加、pHの低下が確認されました。
◎大豆乳酸発酵液の香気成分分析
・大豆乳酸発酵液からHS- SPME法にて多数の香気成分検出することが可能。
・「里のほほえみ」は、乳酸菌発酵液の香いが他と比較し少ない結果となりました。
◎乳酸菌懸濁液の添加量の検討
・全ての試験区において乳酸菌数の増加、pHの低下が確認されました。
特に蒸大豆重量に対して、乳酸菌懸濁液が0.1%(0.05mL)以上の試験区で良好な乳酸発酵が確認されました。
【共同研究とは】
※山形県工業技術センターが、民間事業者等の技術力、研究開発力、製品開発力、生産技術を強化するため、県内民間事業者等と分担して行う短期間で試行的な共同研究
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■今後の予定
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・2022年11月~2023年3月
乳酸菌優良株、里のほほえみ蒸大豆を使用した発酵大豆を30kg製造し、発酵大豆ミート試作のための共同研究を実施しています。
・2023年3月以降~
量産化に向けた製造ラインの設営。DAIZNEXT発酵大豆ミートの製造と供給、DAIZNEXT発酵大豆プロテインの製造と供給を進めて参ります。
【詳細は下記URLをご参照ください】
・株式会社食の力コーポレーション/PRTIMES 発表
・株式会社食の力コーポレーション 公式サイト
・山形県工業技術センター 公式サイト