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広告が人を選ぶ時代が到来!?

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 街中や駅、店舗、電車内やバスの車体…一歩外へ出ればもはや目にしないようにする方が困難といえるほど、いたるところで目にする広告。当然だが、見たいと思った広告を選ぶ権利は、その当人にある。
 写真は、看板広告を見入る人を写したもの。当人は見たいと思って立ち止まった。そこまでは間違いないが、実はちょっと違う。どういうことか。立ち止まったところまでは、当人の意思だが、見る広告は当人の意思とは違うところで露出されているのだ。
 仕組みはこうだ。看板付近に設置された小型カメラが、前に立つ閲覧者を顔認証で識別。パソコンのデータベースに蓄積された顔情報を基に性別や年代を判定。その属性にあった広告を配信する。つまり、”広告が人を選んでいる”のだ。気になる精度は、性別9割、年齢6割という。
 デモ機は、富士フイルムイメージテック(株)(東京都品川区)の「アド・リサーチサービス」。閲覧者の属性に合わせ、富士フイルムの化粧品やサプリメントの広告を配信する。これまでにプライベート展示会などで披露されている。すぐにでも実用化は可能だが、個人情報取扱等の問題もあり、現状では難しい状況という。
 同機は、昨今注目を集めるデジタルサイネージシステムを提供するもの。デジタルサイネージとはデジタル技術を活用してモニターに映像や情報を流す広告媒体のことで従来の店頭映像モニタとは一線を画す。4,5年前からあったが、昨今のモニタ価格の下落や広告効果に対するコスト意識の向上などもあり、再認識され始めている。
 ネット技術を活用するため、例えばフランチャイズ展開する店舗なら本部から情報を一括コントロールできるほか、店舗とのリアルタイムの連動で、最適な情報配信をできる点などがメリットで、新たな広告媒体として注目される。まだ明確なビジネスモデルは確立されていないが、マーケティングや店頭での販促ツールとしてさまざまな可能性を秘める媒体といえる。

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 同機が展示されているのは、3月3日に開幕した最新製品・技術情報などが一堂に紹介される総合展示会の中の「IC CARD WORLD 2009」(東京ビッグサイト)ゾーン。さまざまな最新製品・技術が集結する中、デジタルサイネージは専用のコーナーが設けられる注目度で、広告効果を測定できるタイプ、香りと連動させたタイプなど、最新のサービスが盛りだくさんに紹介されていた。
 イベントは3月6日まで開催されている。
2009年03月05日 14:58