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3D・次世代映像技術の祭典が開幕

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iPadの登場で技術革新がもたらすすごさを身近に感じられるようになった。かつては、フィクションやスクリーンを通じて、あるいは最新のアトラクションを装備した娯楽施設で、“特別なこと”としてしか体験できなかった先端技術が、身近に世にあふれるようになってきた。

開催中の「3D&バーチャルリアリティ展」(東京ビッグサイト、主催=リード・エグジビジョンジャパン株式会社)はそうした先端技術が一堂に会した展示会。18回目となる今回から、実はその頭に「3D」の文字が追加された。熱戦が続くサッカーW杯でも3D放送が行われるように、今年2010年は“3D”元年と位置付けられている。市場も熱く盛り上がりつつあるだけに各ブースには最新の3D関連製品が、ずらり並んだ。

古くはアナログバージョンの“飛び出す絵本”に始まり、左右異なる色の特殊メガネをかけて楽しむ立体画像、娯楽施設でのアトラクションなどでの立体映像、そして最近では映画「アバター」で知られる本格的3D映画…など、3Dは先端技術の中でも、比較的に身近なところで発展を続けてきた。

元年とされる今年は、いよいよその最終章に突入したといえる。家電各メーカーから発売が続く3Dテレビ。ハイビジョン画質と合わせた、眼鏡越しの3D映像は、もはや生の迫力、臨場感たっぷり。音響効果も駆使すれば、まさに限りなくリアルに近い“ホームライブ”を堪能できる。裸眼での3Dも技術が進化し、優れた製品が出回っているが、“体感”の点では、どうしても撮影に制約がでてしまう裸眼タイプより、映像に制約が少ない分、現状ではメガネ採用タイプの方に、分があるといえそうだ。

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最終章といえる3Dテレビにその先があるとすれば、触覚との連動となるだろう。東北大学大学院情報科学研究科の触力覚イントラクション技術に関する研究開発は、独自開発の触刺激法により、画面上のモノをなぞったり、動かしたときにインタラクティブな触力覚を表現することが可能な技術。展示されていたのは、携帯端末での利用を視野に入れた小型のものだが、すでにバーチャルペットとの相互作用による触感の研究も進められており、将来的には触覚を伴った遠隔コミュニケーションも実現可能という。

比較的古くから研究が続けられるバーチャルリアリティ技術も着実に進化している。かつては大掛かりな機材などが必要だったモーションキャプチャーもウェアの軽量化などにより、ほとんど違和感なく、データ収集が可能となった。もともとスポーツや医療分野で活用されることが多かったが、使い勝手が向上し、身近になったことで、より生活に密着した場面でも活用シーンも増えてきそうだ。

3Dを始めとするこうした技術の進化は、娯楽分野での活用はもちろんだが、健康美容分野においても大きな効果が期待できる新サービスの誕生につながりそうな臭いが漂う。これまでアロマに代表される臭覚、ヒーリング音楽による聴覚からの癒しなどが、活用されてきたが、ここに3Dの視覚と触力覚イントラクション技術による触覚も加われば、人を介さずして究極のヒーリングを提供することも充分に考えられる。従来のサービスや概念をさらにワンステージアップする注目の技術展は明日25日まで(終了17時)。

2010年06月24日 20:10