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医薬品PTPラインを発表

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大森機械工業(埼玉県越谷市)は先ごろ、医薬品用のPTP包装機「OKブリスターC80JP」を中心とする新しいPTP包装システムラインを発表した。国内ユーザーの要求に応えるべくPTP包装機、カメラ、集積・バンディング機、カートナーなどすべてを新たに設計したもので、国内最速となる毎分800シートの高速生産を実現するとともに、従来に比べてラインのコンパクト化などを図った。初公開となったジャパンパックでも大きな反響を呼んだことから、今後の販売動向が注目される。

同社では15年にわたり、世界的なブリスター機メーカーである伊・IMA社のPTP機をベースに、同社のノウハウを融合した医薬品用包装システムラインを国内展開してきた。しかし従来のPTP機は欧米標準の仕様だったため、機長が長い、重量が重い、価格が高い、といった課題があった。そこでIMA社とのコラボレーションにより、一昨年暮れから国内市場の要求に合致した日本標準機の開発に着手、約2年の開発期間を経て完成にこぎつけた。

完成したPTP機「OKブリスターC80JP」は、毎分800シート(5錠×2列の場合で毎分8千錠)の高速生産能力を持ち、同時に優れた品質安定性を備える。欧米に比べて巻き径の小さな容器フィルム原反を使用する国内ユーザー向けに独自の3巻掛けフィルムサプライ装置とオートスプライサーを搭載。また国内向けに打ち抜いたシートの取り出し装置も装備した。さらに従来機に比べて機長を短縮しており、システムライン全体のコンパクト化が可能となったことが特徴だ。

PTP機の開発と併せてラインを構成する各機器もすべて見直しを行った。錠剤の状態不良や異物・異種混入を検知する検査カメラシステムと、汎用性の高いカートニングマシンは国内の専業メーカーと共同で開発。高速生産とサイズ兼用に対応する集積装置、バンディング装置も新たな発想を盛り込んで開発した。また今回のシステムラインでは「責任の一元化」が開発コンセプトとなっており、全ての構成ユニットに対して同社が責任を持つかたちとした。

同システムラインは、10月に開催されたジャパンパックで初公開された。会場では常に人だかりができる盛況ぶりで、とりわけ高速生産性やラインの短さ、ハイスピードながら音が静かな点などが高く評価された。また会期中に行われた「ジャパンパッケージングアワーズ2009」で最高賞の日本包装機械工業会会長賞を受賞するなど早くも注目度は高まっており、同社の今後の展開にも弾みがつきそうだ。

2009年11月27日 13:31