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「日本品質」訴求した中国工場が好調

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トキワは、 国内外でメークアップを中心にスキンケアなどのOEMを展開している。 海外は米国と欧州、 アジア地域に進出しており、 欧米市場は 「今年に入り、 売上げも持ち直している」 (石森健蔵社長) という。

アジア地域では、 1999年、 ミャンマーに文具鉛筆の製造・販売を中心とする会社を設立後、 2003年にM&Aによって昆山永青化粧品有限公司 (江蘇省・写真) を買収して本格的に中国に進出した。 初代総経理として中国に駐在した箕田智光執行役員は、 「主要取引先の海外での販売拠点を考慮し工場を設置したことで、 スムーズに稼働することができた」 と当時を振り返る。 創業当時は日本の製造機器を導入しながら、 スタッフ削減など作業の効率化を図った。 その後、 中国国内メーカーが中心だった取引先も、 日本を含む外資系企業に移行した。

06年には、 延床面積を従来の約4倍となる1万㎡に増床。 工場増築とともに 「日本品質」 を目指し、 GMPをさらに強化した。 現在は450名のスタッフによる2交代制での製造が続いている。

箕田氏は現在も常に細心の注意を払っていることに 「スタッフ教育」 を挙げる。

同社は衛生面や品質の向上を目的に、 現地従業員の当地での教育に加え、 日本の工場でも研修を行い、 スタッフの指導にあたっている。

昨今の中国OEM事情については 「進出当時に比べて品質・コスト・納期での競争が激しくなっている」 (箕田氏) ことから 「品質に見合ったコストパフォーマンスの実現」 (石森社長) で顧客満足を高めていく方針だ。  また同社の主力製造カテゴリーであるメーク市場が 「地域差はあるものの、 スキンケアと比較するとまだ普及率は1割程度」 (石森社長) にとどまっていることから、 今後のメーク使用率向上に大きな期待を寄せている。

そこでグローバルテクノロジーセンター (埼玉県川口市) では、 グローバル対応の研究部門を設置し、 同社の強みである 「容器デザインから中身の提案」 も国際仕様に磨きをかけ、 さらに、 中国工場の拡大にともない、 現地での経営情報システムの整備にも着手している。