精神疾患の新しい診断指針が提案される-DSM改訂案 【海外ニュース】

精神疾患の新しい診断指針が提案される-DSM改訂案

 

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米国精神医学会(APA)は、長年、精神医学の“バイブル”とされてきた「精神疾患の分類と診断の手引(DSM)」の改訂案(DSM-5)を十数年ぶりに発表した。改訂案は4月20日まで意見公募のため公開されており、最終文書は2013年に発行される予定。前回のDSM-4は1994年に発表された。

今回の改訂の大きな変更の1つは、精神疾患の“次元的評価(dimensional assessments)”への移行。つまり、厳密かつ不変であった分類を連続体によるものとし、“分野横断的な(cross-cutting)”症状を基準に含める。DSM-5タスクフォース副議長/APA研究部長のDarrel Regier博士は「DSM-4には疾患の重症度を説明する方法がなく、治療による改善を定量的尺度で測定できない。今回は1つの連続体を、限界値を用いてより定量的に測定し、軽度、重度、非常に重度を決定しようとしている」という。

それ以外の改訂案の一部は次のとおり:

・自閉症スペクトラム障害(autism spectrum disorders)の診断は、自閉症、アスペルガー症候群および同様の症状を1つにまとめる。また、知的障害は、重度遅滞と、読字障害(dyslexia)・計算力障害(dyscalculia)を合わせた新しい学習障害(learning disabilities)という別の分類に変更。
・“物質乱用(substance abuse)”と“物質依存(substance dependence)”の診断は、“アルコール使用障害”や“コカイン使用障害”などの“物質使用障害(substance use disorders)”を含む“中毒および関連障害(addiction and related disorders)”になる。新しい分類の“多種の断薬症候群(miscellaneous discontinuation syndrome)”には薬剤離脱への“正常な”反応も含む。
・新たに“行動中毒(behavioral addictions)”という分類を作成。現時点では賭博のみ含まれる。インターネット中毒とセックス中毒は付録(appendix)に含まれるのみ。
・“リスク症候群(risk syndrome)”を作成。精神病 (psychosis)や認知症など特定の障害リスクがある人を特定する。これらは小神経認知障害(minor neurocognitive impairment)、大神経認知障害(major neurocognitive impairment)となる。
・専門家が自殺リスクを評価する際、リスクのある人をよりよく特定するため成人と思春期という2つの異なる尺度を用いるよう勧めている。
・気分障害の項に、新しい疾患の“気分不快症を伴う気分調節障害(temper dysregulation with dysphoria、TDD)”を追加。TDDには行動障害と気分障害が含まれ、若年性双極性障害の過剰診断を予防したいと考えている。
・むちゃ食い(binge eating)が最新の摂食障害となる。神経性無食欲症(anorexia nervosa)や神経性大食症(bulimia nervosa)を診断するよりよい基準も含まれる。

米ジョージ・メイソン大学(バージニア州)心理学教授のJames Maddux氏は、「次元モデルへの移行は研究との一致という方向に近づくことである。生活において通常の予期される問題を持つ人が精神疾患を有すると言われる可能性を低減する変更も、正しい方向に近づくことになる」と述べている。(HealthDay News 2月10日)

http://www.healthday.com/Article.asp?AID=635867
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2010年2月23日 11:48 [医療全般]|[検査・診断]

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