化合物が失明マウスの視力を一時的に回復 【海外ニュース】

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化合物が失明マウスの視力を一時的に回復

20120806_w02.jpg新規の化合物により、失明したマウスの視力を一時的に回復させることに成功したという新しい研究結果が、「Neuron」7月26日号に掲載された。この成功は、最終的には、退行性の視力障害がみられる患者の治療につながる可能性があるという。

今回の知見の恩恵を受ける可能性があるのは、網膜色素変性や加齢黄斑変性の患者だという。網膜色素変性は失明をもたらす遺伝性疾患として最もよくみられるものであり、加齢黄斑変性は先進国での後天性失明の原因として最も多い疾患である。両疾患は、網膜の桿体および錘体と呼ばれる光感受性細胞が死滅し、光受容体としての機能が失われる。

今回の研究では、生後数カ月で桿体および錘体が死滅する遺伝子変異をもつマウスを用いた。化合物AAQを失明したマウスの眼内に注射したところ、一時的に光感受性が回復したと報告している。研究を率いた米カリフォルニア大学バークレー校教授のRichard Kramer氏は、AAQは網膜に残る「盲目」細胞を光感受性にすると説明している。

研究共著者の米ワシントン大学(シアトル)のRussell Van Gelder氏は、この方法は「網膜変性症の患者に本当の希望をもたらすものだ」と述べている。「AAQの安全性や、ヒトでもマウスと同じように作用することを示す必要があるが、今回の結果は、このクラスの化合物が遺伝性疾患により失明した網膜の光感受性を回復させることを示している」と、同氏は付け加えている。AAQは最終的には消失するため、遺伝子治療や幹細胞治療など永久的に網膜を変化させる方法よりも安全な代替療法となる可能性があるという。また、感光性チップを眼内に埋め込む治療法に比べて侵襲性も低いと、研究グループは指摘している。

Kramer氏は、「この方法の利点は、単純な化合物であること。つまり、投与量を変えたり、他の治療法と併用したり、結果に不満があれば治療を中止したりできる。AAQが改良され利用可能となれば、患者に提供できるが、外科的なチップの移植や遺伝子操作を実施した後では不可能となる」と説明している。

ただし、専門家らは動物を用いた研究は有用だが、ヒトでは同様の結果を得られないことも多いと指摘している。今回の研究は、米国立衛生研究所(NIH)の国立眼研究所および米失明予防研究所(RPB)の支援により実施された。(HealthDay News 7月25日)


http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=667041
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2012年8月 7日 12:13 [検査・診断]
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