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チョコレートに血圧低下効果

oosawa2.jpg愛知県蒲郡市、愛知学院大学、株式会社明治は、蒲郡市のヘルスケアケア計画の施策として産官学共同で大規模実証実験を行った。チョコレート摂取による生活習慣病の予防・改善効果を調べた。

実験は、、蒲郡市内外の45歳から69歳までの約400人に1か月間カカオポリフェノール高含有のチョコレートを毎日25グラム摂取。その前後の身体の状態の変化を、血液成分などから検証した。

その結果、摂取により、血圧の改善、善玉コレステロール値の増加が認められた。さらに体重、BIMのいずれも増加しなかった。

血圧の改善については、高い人ではより下がり、普通の人は大きな変化がなく、より有効的な結果となった。こうした結果について実験に携わった愛知学院大学心身科学部長の大澤俊彦教授は「カカオポリフェノールに関する研究は海外でいくつか行われていますが、アジア系人種において、チョコレートの大規模調査は今回の蒲郡が世界初。その意義は、欧米人にだけ認められていたチョコレートの健康効果が日本人に対しても認められたことにある」と解説した。

海外の研究で、健康効果が認められているが、量が100gと多く、糖分も少なくない。従って、一定の効果は得られてもダイエット効果は期待できない懸念があった。その点、同実験では1日25グラムと現実的な量に設定しており、日常の健康習慣としてのチョコレートの摂取という部分でも現実的であり、意義があるといえる。

もちろん、カカオポリフェノール含有量が多く、糖分が少なめのものを摂取する必要はあるが、どちらかといえば控えめにしがちな「太りそうなおやつ」にダイエットリスクが少なく、さらに血圧改善・善玉コレステロール増加が期待できることは、おやつ市場にとっても喜ばしい結果と言えそうだ。同実験は継続中で、今後さらなる検証が行われる。

蒲郡市ヘルスケア計画は、(1)市民の健康・予防と早期発見・回復(2)再生医療等のヘルスケア産業の育成・集積の2つの基本方針を軸とし、健康で長生きできるまち、産業振興と健康づくりが融和して持続的な成長が可能となる豊かなまちづくりの取り組みとなっている。

2015年01月23日 18:32