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発芽玄米のエネルギー代謝促進の研究結果が明らかに

(株)ファンケル(本社横浜市、藤原謙次社長)は、13日にホテルロイトン札幌で行われた第26回日本肥満学会において、発芽玄米の摂取がエネルギー代謝に及ぼす影響の研究結果を発表した。筑波大学大学院人間総合科学研究科とファンケル総合研究所の共同研究による。   試験は、ヒューマンカロリーメーター(環境を一定に制御した高密閉の室内で被験者が生活し、酸素消費量と二酸化炭素排出量からエネルギー消費量を測定)を用いて行われた。被験者は年齢20歳前後の男性6名。精白米を対照としたクロスオーバー比較試験で、被験者が夕方19:30から翌朝9:30まで生活した間のヒューマンカロリーメーター室内の空気中の酸素消費量をと二酸化炭素排出量を計測するというもの。これにより、睡眠時と起床直後の安静時の代謝、食事により誘発した熱産生量を算出した。   結果は、発芽玄米の摂取後は酸素消費量と二酸化炭素排出量が増加する傾向が見られた。また、安静時においては酸素消費量と二酸化炭素排出量の曲線下面積(AUC)が、精白米摂取時に比べて有意に高いことが確認され、基礎代謝が発芽玄米摂取により上昇したと説明した。   さらに、発芽玄米摂取後の呼吸交換比は、精白米と比較して低いことが確認された。呼吸交換比とは二酸化炭素排出量と酸素消費量に対する比の値をいい、炭水化物の呼吸交換比は1.0で、脂肪の呼吸交換比は0.7であるため、数字が低いほど脂肪が利用されやすいことを意味する。結果では、精白米がおよそ0.9であったのに対し、発芽玄米の場合は下回る数字を示しており、より脂質代謝を促進していることを示唆しているとした。   ファンケルは今回の研究を踏まえ、発芽玄米の肥満への影響についてさらに研究を行う予定だとしている。

2005年10月17日 10:57