オリザ油化株式会社(愛知県一宮市)は、皮膚の細胞外マトリックス(ECM)生成サイクル促進作用を訴求した素材として「トマト種子エキス」を 2018 年に上市している。この度、トマト種子エキスの主たる有効成分としてリコペロサイド H を機能性関与成分として肌の弾力維持を有する研究レビューをまとめ、同成分を配合した機能性表示食品の届出が受理された(届出番号:H206)ことを発表した。
トマト果実に含まれる成分については多くの報告があったが、種子のみに含まれる成分についてはほとんど研究されていなかった。そこで、弊社と京都薬科大学で成分研究を行った結果、種子の主要成分としてサポニン化合物であるリコペロサイド H の単離・同定をし、この成分がトマト種子の主要成分であることを世界で初めて報告した。更に、トマト種子エキスおよびその含有成分がコラーゲンおよびエラスチンの産生量を有意に増加させることも世界で初めて明らかにした。また、ECM の生産サイクルに関連する遺伝子発現について評価したところ、トマト種子エキスおよびリコペロサイドがコラーゲンおよびエラスチンの産生にそれぞれ関与する smad および fibulin 遺伝子や、古くなったコラーゲンやエラスチンの分解物の取り込みにそれぞれ関与する endo180 および neuramindase-1 遺伝子発現を有意に増加させることを見出した。
これらの結果より、トマト種子エキスには ECM のサイクルを高めることにより、肌のコンディションを常に正常に保つ効果が期待できる(特許取得済:特許第7026181 号)。
届出が受理された製品は「トマト種子エキス-P」を使用し、機能性関与成分のリコペロサイド H が 1日あたり 1 mg 配合されており、表示しようとする機能性として、「本品にはリコペロサイド H が含まれます。リコペロサイド H は、肌の弾力を維持し、肌の健康に役立つことが報告されています。」としている。
科学的根拠は、機能性関与成分である「リコペロサイド H」の経口摂取が肌の弾力維持に及ぼす影響についてシステマティックレビュー(SR)を行った結果である。SR に採用された RCT の臨床論文よると、1日あたり 1 mg のリコペロサイド H 摂取により、健康な日本成人男女の肌の弾力を維持し、肌の健康に役立つことが示されている(臨床試験の結果について特許出願中)。
同日、菊の花エキス-P のルテオリンを機能性関与成分とした「花粉、ホコリ、ハウスダストなどによる目の不快感」を謳う機能性表示食品の届出も受理・公開されており、同社では 11 素材 17 ヘルスクレームの機能性表示食品対応素材が提供可能となった。今回の届出受理を機に、肌の弾力維持について訴求した機能性表示食品に興味ある潜在顧客への積極的な提案を行っていく予定である。
【詳細は下記URLをご参照ください】
・オリザ油化株式会社 2022年7月25日【PDF】発表
・オリザ油化株式会社 公式サイト