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人が冷たいと感じる温度が外部温度によって変化するメカニズムを解明/マンダム

株式会社マンダムは、自然科学研究機構・岡崎統合バイオサイエンスセンターの富永真琴教授との共同研究により、皮膚の感覚のセンサーとして、TRP<Transient Receptor Potential>チャネル(※【関連資料】「TRPチャネルへの取り組み」参照)に着目した化粧品の評価法の開発及びその製品への応用を行っています。

 そして今回、TRPチャネルの一つであるTRPM8(冷感センサー)について、反応温度が一定ではなく、外部温度に依存して大きく変化することを見出し、人が冷たいと感じる温度が外部温度に影響を受けるメカニズムを解明しました。また、このTRPM8の反応には特定のリン脂質が関わっていることも明らかにしました。さらに、この外部温度の変化に伴うTRPM8の反応温度の変化を応用し、暑い時に有効に効く清涼成分がユーカリ由来成分のユーカリプトールであることを見出しました。

 なお、この研究成果は、2012年10月15日~18日に南アフリカで開催された「第27回 国際化粧品技術者会(IFSCC)ヨハネスブルグ大会」において発表しています。

1.人の温度感覚は外部温度に左右される
 温度感覚のメカニズムは、15年ほど前に温度感受性「TRPチャネル」が発見されて以来、徐々に明らかになっており、人は反応温度の異なる9つの温度センサーを持つことによって、精度良く温度を感じることが出来るということがわかってきました。その一方で、人の温度感覚は、冷水につかった後にぬるま湯に浸かると“温かい”と感じますが、熱いお湯につかった後に同じぬるま湯に浸かると“冷たい”と感じるように、外部温度に影響を受けやすいことが良く知られているものの、同じ温度でも冷たく感じたり温かく感じたりする仕組みはこれまで解明されていませんでした。そこで私たちは、冷感に着目し、TRPM8の反応温度が外部温度に影響を受けるかどうかを調べました。

2.冷たいと感じる温度が変化するメカニズムの解明
 TRPM8の反応温度は約27℃であると言われていたため、人の皮膚温(約32℃)が5℃低下することによって私たちは冷たいと感じると思われていました。しかし実際は、それ以上の温度でも冷たいと感じますが、その原因は不明でした。そこで、外部温度を変化させた時にTRPM8の反応温度が変わらないかを細胞を用いて調べました。その結果、27℃以上の温度でもTRPM8が反応することがわかり、これにより、反応温度が外部温度に依存して変化するということがわかりました(図1)。つまり、一定の温度ではなく、外部温度によって、人が冷たいと感じる温度が異なるのは、このTRPM8の反応温度の変化によるものであることが明らかになりました。
 さらに、このTRPM8の反応温度の変化をコントロールするメカニズムを調べるために、細胞膜上の特定のリン脂質(ホスファチジルイノシトール4,5-二リン酸)がTRPM8に結合することに着目しました。このリン脂質を実験的に少なくすると、外部温度の変化によって起きるTRPM8の反応温度の変化が起きなくなることが分かりました。つまり、外部温度が引き起こす冷感センサーの反応温度の変化には、細胞膜上のこのリン脂質が関わっていることが明らかになりました。

3.外部温度の急激な変化でも、快適な冷感を与える清涼成分「ユーカリプトール」
 今回の研究成果を応用し、外部温度の変化においても心地よい清涼感を与える清涼成分を調べました。
 TRPM8の反応温度は清涼成分によって上昇し、その結果、人は暑い時でも冷たさを感じることが出来ます。一方で、過度の清涼成分は肌の温度が下がっても冷感を及ぼし、人によってはこれが不快感となります。そこで、暑い時に効果的に働くが、涼しくなった時には効果が下がるような清涼成分を見出すために、今回の研究成果を用い、清涼成分の外部温度を変化させた時のTRPM8の反応温度への影響を調べました。その結果、ユーカリ油の主成分であるユーカリプトールが外部温度が高い場合に効果的に効く成分であることを見出しました(図2)。さらに、皮膚温が運動や入浴によって上昇している時のユーカリプトールの清涼感は、皮膚温が正常である時と同等のものであることが分かりました(図3)。一方で、主要な清涼成分であるメントールは正常な皮膚温での清涼感は、皮膚温が高温のときよりも高い傾向がみられました。これらの結果から、ユーカリプトールは皮膚温が正常時でも上昇時でも快適な冷感を効果的に与えることが出来る清涼成分であるということが考えられます。

 なお、このユーカリプトールは、快適な清涼感を有する製品へ順次応用しています。マンダムは、今後も清涼感に関し、生活者が快適に使用できる製品への応用を見据え、技術の深化を図っていきます。

【お問合せ】
株式会社マンダム 広報 IR 室
栗山/村上
TEL:06-6767-5020 FAX:06-6767-5043

※リリースの詳細は関連資料をご参照ください

【関連資料】
◎リリースURL/PDF
http://www.mandom.co.jp/release/2012/src/2012101801.pdf

◎株式会社マンダム:公式サイト
http://www.mandom.co.jp/

2012年10月18日 18:13

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