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膜タンパク質の組立と分解に関わる新規プロテアーゼを発見/京都大学

秋山芳展 ウイルス研究所教授、成田新一郎 同特定助教(現 盛岡大学栄養科学部准教授)、舛井千草 同大学院生は、堂前直 理化学研究所グローバル研究クラスタ先任技師(副主任研究員待遇)、鈴木健裕 同専任技師との共同で、大腸菌プロテアーゼBepAが外膜タンパク質の生合成と分解を促進することを発見しました。

 本研究成果は2013年9月3日(米国東部時間)、米国科学雑誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」のオンライン速報版に掲載されました。

■概要
 外膜はグラム陰性細菌の生存に重要な働きを担っています。大腸菌のプロテアーゼBepAは外膜の品質管理への関与が示唆されていましたが、具体的な機能は不明でした。本研究ではBepAが、リポ多糖の輸送に関わる外膜タンパク質LptDの生合成を促進するとともに、生合成に失敗したLptDを分解することを明らかにしました。このようにBepAは外膜タンパク質の状態に応じて生合成と分解の二つの活性を使い分けることで、外膜の品質制御に寄与していると考えられます。BepAは細菌の薬剤耐性に関わるため、今後BepAを標的とした新たな抗菌薬の開発が期待されます。

■背景
 大腸菌などのグラム陰性細菌は細胞質膜(内膜)の外側にもう一つの膜構造(外膜)を持っています。外膜を構成する因子はすべて細胞質または内膜上で合成され、専用の輸送装置の働きで外膜まで輸送されます。外膜の機能が保たれていることはグラム陰性細菌の生存に重要であり、細菌は表層ストレス応答機構を備えて外的環境の変化に対応しています。大腸菌は複数の表層ストレス応答機構を備えていますが、中でもσE経路はもっとも重要なものの一つと考えられています。これまでに114の遺伝子がσEによる制御を受ける遺伝子(σEレギュロン)のメンバーとして同定されていますが、機能が明らかでない遺伝子も多く含まれています。

細胞表層の品質管理機構を理解するため、これらの遺伝子の働きを解明することが求められています。σEレギュロンのメンバーであるyfgC遺伝子を欠失する大腸菌は多くの薬剤に対して感受性を示すことや、化学物質に対する感受性のプロファイリングから、yfgC遺伝子は外膜の生合成あるいは品質管理に働いていると考えられていました。今回、私たちはYfgCの機能解析を行い、YfgCが外膜タンパク質のアセンブリと分解を促進することを明らかにしました。この結果に基づき、私たちはYfgCをBepA (β-barrel assembly-enhancing protease)と改称することを提唱しました。

※詳細は下記URLをご参照ください
◎京都大学 2013年9月3日発表
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2013/130903_1.htm

2013年09月05日 11:06

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