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年末年始の海外旅行での健康管理ポイントを発表/東邦大

羽田空港の国際線ターミナルにおいて、旅行者の病気・けがの治療や、必要に応じた専門施設への搬送等、旅行者の安心・安全と健康の管理にあたっている東邦大学羽田空港国際線クリニック(所長:上芝 元)では、多くの診療例・治療例から旅行前後での健康管理の在り方についての知見蓄積に努めています。例年以上の長い休暇となる年末年始を前に、特に海外旅行に際しての健康管理のポイントを、医療機関の立場からまとめてお知らせします。
 
■海外旅行出発のおよそ1週間前からの健康管理のポイント
(1)出発の数日前からは、栄養、睡眠を十分にとることを心がけて健康状態を良好にし、抵抗力をつけておくことが大切です。

(2)出発前にはかかりつけ医に自分の健康状態をチェックしてもらい、旅行に関して相談しましょう。気候の違いや旅先での食事などは旅行の大きな目的や楽しみでもありますが、体調面での変化要因ともなりますので、注意を払うことが必要です。持病がある場合は、常用薬を準備し機内に持参しましょう。

(3)高熱を伴う感冒症状はインフルエンザの可能性が疑わしいため、病院で受診し、適切な治療を受けて健康状態を回復させて、出発に備えることが必要です。航空会社によっては、高熱を伴う病気の人の搭乗を見合わせる場合もあります。体調がおかしいと感じた時は、我慢したり放置せずに医療機関で受診することをお勧めします

■旅行当日の健康管理のポイント
(1)航空機内の気圧はおよそ0.8気圧で、これは富士山5合目の気圧に相当し、酸素量も地上より20%も少なくなっています。また、湿度も5~15%とたいへん低く、サハラ砂漠よりも乾燥した状態になっています。搭乗時の健康状態によっては、このような機内環境で風邪を引いたりすることがありますので、寝不足が続いていたり、疲れがたまっているような時は、重ね着できる衣類やマスクなどを用意し適宜着用することで、機内で体調を崩さないように注意しましょう。

(2)6時間以上の搭乗の場合、ロングフライト血栓症を発症する危険性がありますので、これを予防する必要があります。ロングフライト血栓症は下肢の筋肉内の静脈である深部静脈に血栓(血の塊り)ができるもので、この塊りがはがれて静脈内を流れていき、心臓を経て肺に詰まってしまうと死亡する可能性もあるたいへん危険な病気です。この血栓症を予防するには、機内で次のような工夫をすることも大切です。
 ・2~3時間毎に席を立って軽く機内を歩く。
 ・こまめに水分をとる。
 ・ゆったりとした服装で搭乗する。
 ・血行を悪くするので、なるべく足を組まない。
 
 帰国前日から帰国当日の健康管理のポイント
(1)帰国前日にはつい食べ過ぎたり、睡眠時間を削ってまで観光したりしがちですが、機内での体調変化や、帰国してからの体調悪化の原因となることも少なくありません。食事に気をつけ(例えば、辛いものを食べすぎないなど)、なるべく睡眠を十分にとって帰国の途につくようにしましょう。

(2)帰国当日に高熱や下痢症状がひどいままの状態で出発空港に着いた場合は、まず空港の検疫所に相談しましょう。

(3)旅行中は自分でも気がつかないうちにいろいろな場面でかなりの体力を使っています。帰国翌日から早速仕事という人も多く、結果として体調を崩すケーケースも少なくありません。帰国後の数日間はなるべく休養期間をもち、十分な睡眠をとって疲労回復に努めることをお勧めします。

東邦大学羽田国際空港国際線クリニック
【場所】国際線旅客ターミナル 1階 エントランスプラザ
【診療時間】9:00~12:00 (受付時間 11:30 まで)
      13:00~23:00 (受付時間 22:00 まで)
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【fax】03-5708-8012

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※詳細は下記URLをご参照ください
◎東邦大学 2013年12月25日発表
http://www.toho-u.ac.jp/press/2013/031619.html

2013年12月25日 19:46

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