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東北大学大学院農学研究科との共同研究講座 2024年3月まで2年延長 ~研究チーム、「油の酸化」メカニズムを一部解明~/J-オイルミルズ

(発表内容)
株式会社 J-オイルミルズは、東北大学大学院農学研究科と2019年4月から取り組んできた食用油脂の酸化(*)に関する共同研究講座(J-オイルミルズ 油脂イノベーション共同研究講座)を2年間延長し、2024 年 3 月 31 日まで開講する協定を締結いたしましたので、お知らせいたします。

食用油脂は保存、調理の各過程で酸化します。油脂の適度な酸化は食品に好ましい風味を与える一方で、過度な酸化は食品の味や香りを損なう要因となっています。しかし、酸化のメカニズムは極めて複雑であるため、酸化を完全にコントロールする方法は確立されていません。このため食品の廃棄量・コスト増大や品質低下の大きな原因となり、食用油脂を取り扱う上で大きな課題となっています。

2019 年 4 月1日に開講した本共同研究講座では、この酸化について研究を進めてまいりました。3年間の研究の結果、共同チームは酸化した油脂を詳細に分析する方法を複数構築し、複雑な反応を一定程度把握することに成功しました。そこで、共同研究講座を2年間延長することによって、酸化のメカニズムや酸化物の性質の解明をさらに進め、酸化のコントロール技術の確立、強化を目指します。

世界人口の急増に伴い油脂原料は中長期的なひっ迫が懸念されており、効率的に利用できればSDGs(持続可能な開発目標)の目標2「飢餓をゼロに」の達成やフードロスの抑制につながります。当社は「おいしさ×健康×低負荷」を目指すべき未来に掲げ、これまでも一般的なフライオイルよりも劣化を抑制する特許製法「SUSTEC®(サステック)」を用い、使用期間を最長約4割延ばす商品「長徳®」シリーズの開発などに注力してまいりました。東北大学との共同研究を深化させることで、食用油脂の可能性を引き出し、当社が重要課題と位置付ける「環境負荷の抑制」「食資源の維持」にも一層貢献してまいります。

酸化した油脂の性質や成分を分析する研究員。
酸化を適切にコントロールできれば食資源の有効活用や環境問題の改善につながると期待される


研究に用いたオリーブの実。
オリーブオイルの豊かな香りは製造時の酸化で生じるため、研究が進むと風味が一層向上する可能性がある

*食用油脂の酸化:空気中の酸素と油脂が反応して起こる変化のこと。熱や光などの影響が大きく、味や風味の劣化に直結する。

■講座概要
開講期間:2019年4月1日~2024年3月31日(2年間延長)
研究題目:食用油の酸化に関する研究
研究内容や活動、業績、連絡先の詳細は共同研究講座公式ウェブサイトに掲載しています。

https://www.agri.tohoku.ac.jp/jomil/index.html

【詳細は下記URLをご参照ください】
株式会社 J-オイルミルズ 2022年3月9日【PDF】発表
株式会社 J-オイルミルズ 公式サイト

2022年03月10日 15:42

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