日本メナード化粧品株式会社は、藤田医科大学医学部 応用細胞再生医学講座及び皮膚科学講座と共同で、老化により表皮幹細胞が減少する仕組みについて研究を進めてきました。今回、インヒビンβA(アクチビンA)と呼ばれるタンパク質が加齢に伴い表皮全体で増加すること、表皮幹細胞の増殖を抑制することを見出しました。このタンパク質が皮膚の再生能力の低下に影響すると推測されます。
皮膚の最も外側を構成する表皮は、加齢に伴い薄くなること(菲薄化:ひはくか)や新陳代謝(ターンオーバー)が遅くなることが知られています。これらの変化には表皮細胞を生み出す「表皮幹細胞」の減少が関連していることがわかってきていますが、表皮幹細胞を減少させる原因については未だ不明な点も多く存在しています。
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■ 加齢により表皮で増加するタンパク質が表皮幹細胞を減少させる
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共同研究グループはこれまで、皮膚の幹細胞に着目し、老化との関係について研究を続けてきました。今回、表皮において「インヒビンβA(アクチビンA)」と呼ばれるタンパク質が加齢に伴い増加し、表皮幹細胞の増殖を抑制することを発見しました。実際にインヒビンβA(アクチビンA)が多い表皮では表皮幹細胞が減少していること、インヒビンβA(アクチビンA)が表皮組織を菲薄化させることも確認しました。
以上の結果から、皮膚の健康や若々しさを保つためには、加齢で増加するインヒビンβA(アクチビンA)の量を抑えることが重要だと考えられました。今後、さらに解析を進め、皮膚においてインヒビンβA(アクチビンA)を制御する技術の開発を進めてまいります。
なお、同研究の成果は科学雑誌「Journal of Dermatological Science」にオンライン掲載されました。
【詳細は下記URLをご参照ください】
・日本メナード化粧品株式会社/PRTIMES 2022年5月31日発表
・日本メナード化粧品株式会社 公式サイト
・藤田医科大学 公式サイト