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国内初「標準物質生産者の包括的認定」を取得/富士フイルム和光純薬

富士フイルム和光純薬株式会社(本社:大阪市中央区)は、2023年3月2日、標準物質生産者(※1)の包括的認定(※2)を取得することが決まりました。同認定の取得は国内で初めてです。

包括的認定は、独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)が行うもので、標準物質ごとの生産者の認定を必要とせず、高い信頼性の下で、新規標準物質を迅速かつ安定的に生産し供給できることを示します。尚、今回の認定工場は東京工場で、認定対象は金属元素の測定に必要な標準物質です。

標準物質は、水質・土壌の調査や半導体・医薬品・食品の品質検査など各種調査・検査における信頼性の決め手となる重要なものです。食品汚染事故や水質環境調査では、化学分析や元素測定の緊急性が高まるため、標準物質の迅速な供給が求められます。

現在、日本では、個々の標準物質ごとに濃度を特定し生産者を認定するケースが一般的ですが、新規標準物質を生産するたびに、同物質の生産者として認定を取得する必要があるため、市場への供給に時間を要します。一方、欧米等では、個々の標準物質に対する認定ではなく、測定方法の開発能力や生産管理能力を基準に認定するなどといった包括的認定の普及が進んでいます。このような中、NITEは、標準物質の市場への迅速供給を促すために、2020年に包括的認定の体制を整備しました。

今回、同社は、国内初の「アミノ酸混合標準物質生産者」認定をはじめ、個々の標準物質の生産者としての多くの認定を取得してきた実績・ノウハウを生かして、包括的認定を取得しました。これにより、同社東京工場にて金属元素の測定に必要な新規標準物質を自主的に計画・管理・生産し、市場供給が可能となることで、標準物質の供給リードタイムを大幅に短縮し、化学分析・測定ニーズに迅速に対応することができます。

同社は今後も、「次の科学のチカラとなり、人々の幸せの源を創造する」という理念のもと、社会や顧客のニーズに応える高機能・高品質な製品を開発・提供し、学術研究、産業や医療の幅広い分野の発展に貢献します。

※1 標準物質は、化学分析・測定を行う際の基準となる物質。各種標準物質の供給体制整備(製造、瓶詰め、濃度値の決定など)に資する標準物質の生産者を標準物質生産者という。NITE認定センターが、国際規格 ISO 17034(標準物質生産者の能力に関する一般要求事項)への適合を評価、製品評価技術基盤機構認定制度(ASNITE)において標準物質生産者の認定を行っている。

※2 新規標準物質の生産パターンとして、

(1)単一成分の標準液としては既に生産能力がある複数の標準物質成分を、希望する濃度比率で混合し、多成分混合標準液を生産

(2)実施能力が確認され認定された測定技術を用いて、新規の成分を含む標準液を生産

のいずれか、またはこれらの組み合わせをとる生産者に与えられる認定。

【詳細は下記URLをご参照ください】
富士フイルム和光純薬株式会社  2023年3月2日【PDF】発表
富士フイルム和光純薬株式会社  公式サイト

2023年03月03日 18:29

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