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大豆イソフラボンとラクトビオン酸の組み合わせで 新たな機能性表示食品の届出が受理/株式会社ダイセル

株式会社ダイセルはフジッコ株式会社と行った共同研究で、ラクトビオン酸と大豆イソフラボンを機能性関与成分とした機能を新たに2つ(女性の肌の水分量、バリア機能(うるおいを保つ力)の維持)確認しました。この結果からフジッコが消費者庁に機能性表示食品の届出を行い、2023年12月18日に受理されました(届出番号:I838)。これにより、従来届出・受理されていた肌の弾力維持(届出番号:I226)の機能に加え、ラクトビオン酸と大豆イソフラボンの組み合わせでトリプルヘルスクレーム※1が可能になりました。

※1:「ヘルスクレーム」とは、有効性・機能性に関わる健康を強調する表示を指します。

 

■ダイセルの「ラクトビオン酸」とフジッコの「フジフラボン®」※2との肌の健康機能の研究

女性ホルモンのエストロゲンは、女性の体の機能に大きく関わっています。加齢に伴い体内のエストロゲンレベルが減少すると、身体機能の低下などの様々な症状が生じます。肌機能の低下もその一つで、エストロゲンは皮膚の細胞からコラーゲンやヒアルロン酸の産生を調節し、肌を維持しています[1][2]。

同社の機能性食品素材であるラクトビオン酸は、カルシウムの吸収促進や大豆イソフラボンからエストロゲン様作用※3のあるエクオールへの代謝を促進する等の働きがある素材です[3]。その中で、エクオールへの代謝促進の機能に着目し、大豆イソフラボンに関する知見を持つフジッコと、新たに肌の健康機能の研究を共同で実施しました。

肌の乾燥が気になる女性を対象に、フジッコの大豆イソフラボンの機能性食品素材であるフジフラボン®とラクトビオン酸を同時に摂取するヒト試験を実施したところ、乾燥時期における肌の角層水分量や経皮水分蒸散量(バリア機能)および弾力の維持または改善が確認されました(図1)[4]。

 

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20240117_2.png図1.フジフラボン®とラクトビオン酸摂取による肌機能の変化―水分量(左上)、バリア機能(右上)、弾力(下)―

※2:「フジフラボン」はフジッコ株式会社の登録商標です。
※3:「エストロゲン様」とは、エストロゲンの「よう」な働きをする、ということを意味します。

■今後の展開

ラクトビオン酸と大豆イソフラボンの配合により「肌の水分量、バリア機能、弾力の維持」の3つの機能を謳えるようになりました。今後は、大豆イソフラボンの骨の健康を維持する機能と合わせて、飲料やサプリメント等のメーカー向けにフジッコと協力してラクトビオン酸とフジフラボン®の原料販売を進めていく予定です。

(引用資料)

[1]高橋信江ら:食品衛生学雑誌, 31(5), 409-413(1990)
[2]Bentley, JP et al.: J Invest Dermatol, 87, 668-673(1986)
[3]木村隆(2011).「新規機能性糖質「ラクトビオン酸」のアンチエイジング作用」.『食品工業』, 54 (22), 76-80
[4]赤木良太ら: 薬理と治療, 50(5), 817-833 (2022)

株式会社ダイセル 2024年1月17日 発表
株式会社ダイセル 公式HP

 

2024年01月17日 19:26

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