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コラーゲンペプチドの継続的な摂取が脂質代謝に有益な作用をもたらす可能性について/ニッピ

株式会社ニッピ バイオマトリックス研究所は、同社オリジナルの製品であるショウガ酵素加水分解コラーゲンペプチド (上市製品名 GFF-01) を継続的に摂取することで、血中脂質や内臓脂肪が低減することを明らかにしました。

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■ 研究成果
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コラーゲンペプチドは、美容や健康に役立つ食品としてすでに広く認知されており、製法や効果に関する研究が、国内外で年々活発化しています。同社でも、コラーゲンペプチド摂取による肌状態の改善や免疫賦活などの効果を報告してきました (※1)。

脂質代謝への作用に着目して行った今回の研究 (※2) では、ショウガ酵素加水分解コラーゲンペプチドを含む飼料を10週間摂取したマウスの血中コレステロールおよび中性脂肪が、対照群 (通常の飼料を摂取) と比較して有意に減少し (図1)、内臓脂肪の細胞サイズも顕著に縮小していることがわかりました (図2)。また、コラーゲンペプチド摂取マウスの組織 (肝臓および内臓脂肪) において、脂肪酸合成に関わる遺伝子群の発現が有意に減少していることが明らかとなりました。コラーゲンペプチドと食用油を単回で同時摂取させても、油の吸収阻害は見られなかったことから、コラーゲンペプチドによる脂質低減作用は、継続的な摂取によって体内の脂質代謝系が変化したことによるものと推察されました。


図1:コラーゲンペプチド摂取による血中脂質の低下


図2:コラーゲンペプチド摂取による脂肪細胞サイズの縮小

(2群間比較検定:Student’s t-test)

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■ 健康食品としてのコラーゲン
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コラーゲンペプチドの摂取による様々な健康効果が多数報告されている一方、そのメカニズムの全容は明らかとなっていません。しかし近年、摂取したコラーゲンペプチドが体内で分解された時に出来てくる、ジペプチドやトリペプチド (※3) が、健康効果を担う因子として注目されており (※4)、我々もその想定のもと、研究開発を進めています。

コラーゲンはタンパク質の一種であり、アミノ酸の集合体です。よって、「コラーゲンを食べても、体の中で消化されてバラバラのアミノ酸として吸収されるだけだから、他のタンパク質と同じで特別な効果はない」というように、健康食品としての効果に懐疑的な見方もされてきました。確かに、健康食品として摂取されたコラーゲンペプチドは、体内の消化過程でより小さく分解され、アミノ酸単体としても吸収されます。

しかし近年の研究により、アミノ酸が複数個 (特に2〜3個) 繋がったペプチドとしても、腸から血中へと吸収されることが示されました。腸には様々な成分を血中へと輸送する担体が存在しますが、アミノ酸の輸送を担うものの他、ジペプチドやトリペプチドを選択的に輸送する担体や、細胞間隙経路やエンドサイトーシスのような輸送機構も存在します。実際、コラーゲンペプチドを摂取した後の血中では、ジペプチドやトリペプチドの量が一過的に増え、つまり、摂取したコラーゲンペプチドがアミノ酸単体にまで分解されずに吸収されることがわかっています。

加えて、コラーゲンは動物性タンパク質の中では極めて稀な、ヒドロキシプロリン (Hyp) という特殊なアミノ酸を含んでいます。しかも、コラーゲンを構成する全アミノ酸の中でHypは3番目 (※5) に多く、約10%を占めています。コラーゲンペプチドの摂取による様々な作用は、この特殊なアミノ酸を含むジ・トリペプチド (※6) が腸から吸収され、血流にのって各組織に行き渡り、生理活性を発揮することによるものと考えられます。

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■ 健康食品の作用研究
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社会的な健康志向の上昇に伴い、健康食品への期待感も高まっています。「何に効くのか」という部分に加え、「なぜ効くのか」という面にも、明確な根拠が求められる時代です。健康食品は医薬品と異なり、日常の食生活に継続的に取り入れることで、穏やかに効果を発揮する性質をもちます。効果がラディカルでない分、その立証は難しい側面がありますが、一歩また一歩と研究を積み重ねていくことで、健康食品の効果をしっかりと裏打ちする体系的なエヴィデンスが形成されます。コラーゲンのリーディングカンパニーとして、皆様の健康に資するより良い製品をお届けすべく、同社は今後も研究開発に努めてまいります。

※1:同社ウェブサイト「所員による研究レポート No.005 [食べるコラーゲン] の効果を検証する」
https://www.nippi-inc.co.jp/biomatrix/tabid/172/Default.aspx?itemid=306

※2:Tometsuka et al. Curr Res Food Sci. 4, 175-181, 2021
(本研究は、文部科学省管轄事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ (連携型) 」の支援のもと行われました。)

※3:アミノ酸が2つ (ジ)、または3つ (トリ) 繋がった小さなペプチド

※4:Sato et al. J Agric Food Chem. 66, 3082-3085, 2018

※5:コラーゲンを構成するアミノ酸の中で最も多いのはグリシン (Gly, 約30%)、次いでプロリン (Pro, 約10%)

※6:ショウガ酵素加水分解コラーゲンペプチドを摂取すると、トリペプチド X-Hyp-Gly (Xは任意のアミノ酸) や、ジペプチド Pro-Hypが多く吸収されることが示されています (Taga et al. J Agric Food Chem. 64, 2962-2970, 2016)。

【詳細は下記URLをご参照ください】
株式会社ニッピ/PRTIMES 2021年7月26日発表
株式会社ニッピ 公式サイト

2021年07月27日 12:30

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