太陽化学株式会社は、ケルセチン誘導体「イソクエルシトリン」の水溶性、吸収性を高めた「サンアクティブ QCD」について、米国で一般的に安全と認められる食品として食品安全認証制度のGRAS(1)を取得し、2021年10月25日から28日にかけてラスベガスで開催されたSupply Side West(2)での紹介を皮切りに、本格的な販売活動を開始しました。
「イソクエルシトリン」は、タマネギ、ブロッコリー、レタス、トマトなどの野菜類、リンゴ、ブドウ、イチゴなどの果物類、緑茶や紅茶などの茶飲料に多く含まれる「ケルセチン配糖体」の一種で、一つのケルセチン分子に一つの「グルコース」(ブドウ糖)分子が結合したものです。また、ソバに含まれる健康成分として有名な「ルチン」もケルセチン配糖体の一種であり、イソクエルシトリンのグルコース部分に、更に「ラムノース」が結合したものです(下図参照)。
ケルセチン、およびイソクエルシトリン、ルチンなどのケルセチン配糖体は、その強力な抗酸化能のため、メタボリックシンドロームの予防を含む多様かつ有益な機能を発揮することが期待されており、世界中の研究者により臨床試験を含む試験が実施され、毎年、数多くの学術論文が報告されており(3)、日本国内だけでなく、欧米においても「ケルセチン」および「ルチン」などの「ケルセチン配糖体」を配合したサプリメント製品が数多く販売されています。
しかしながら、サプリメント素材として広く使用されている「ケルセチン」や「ルチン」の水溶性は極めて低く、体内への吸収効率も低いことが知られており、欧米で販売されているサプリメントにおいても、非常に高い摂取量(500mg~1000mg以上/摂取1回あたり)に設定されているものが多く、原料コストの面だけでなく、毎日の飲み易さの面でも大きな課題となっております。
同社では、独自の特許製法(4)で、水溶性イソクエルシトリン製剤を工業的に生産することに成功し、健康な成人男性を被験者としてサンアクティブQCDとケルセチンとの吸収性比較試験を実施したところ、摂取後3時間ではケルセチンの48倍、摂取後6時間の比較ではケルセチンの25倍、摂取後24時間においても、ケルセチンに対して10倍以上の吸収性が確認されました(5)。
この優れた吸収性や水溶性を生かし、従来のケルセチン、ルチンを使用したサプリメントにかわる次世代のサプリメントへの応用のほか、ケルセチンやルチンでは実現ができなかったショットドリンクタイプのサプリメントへの応用、吸収速度の速さと強力なラジカル消去能を生かし、運動パフォーマンスの向上を狙ったアスリート向け飲料や、運動時の筋肉へのダメージ軽減、筋肉疲労からの早期回復などを目的とした、即効性の高いアスリート向けサプリメントなどへの応用が期待されています。
今後、同社では、健康維持やスポーツパフォーマンスの向上においてサンアクティブ QCDの有効性を実証する試験を実施し、新たなアプリケーション開発やスポーツニュートリション分野への展開を図ると同時に、特許技術を応用した新たなフラボノイド-シクロデキストリン製剤の開発により、国内外において新製品の展開を更に加速します。
【詳細は下記URLをご参照ください】
・太陽化学株式会社 2021年11月17日【PDF】発表
・太陽化学株式会社 公式サイト