2012年11月11日、新中医学研究所長で薬学博士の野村正和（のむらまさと）氏が、調布市総合福祉センター（東京都）で「肝臓病と東洋医学療法」と題して、肝臓病に悩む患者やその家族および支援者に対して講演を行いました。
この講演は、全肝連（全国肝臓病患者連合会）東京肝炎の会が主催（共催・茨城県と 千葉県の両肝臓病患者連合会、後援・全国肝臓病患者連合会）し、医療・福祉両面の 向上をめざす活動を行っている講演参加者らに向けて、課題克服への支援を図る目的 で定期的に開かれています。垂盆草をはじめとする中国臨床漢方薬の国内研究の第一 人者でもある野村氏は、世界的な肝臓病大国である中国における肝機能改善療法の今 日までの発展や特徴および課題点などを実例を交えて紹介しました。
中国では、従来の中医学（漢方、東洋医学）に西洋医学の検証方法を取り入れ、中医 学に科学的なエビデンスを蓄積させて中医学と西洋医学とを有機的に結びつけること で、患者にとって最良の治療方法を選択できるような整備が行われてきました。これを「中西医結合」といい、この中西医結合を通じて見出された垂盆草は肝庇護療法に 広く利用されるなど、現在では中国医学の中で大きな流れのひとつとなっています。
今夏『肝機能は食で改善できる』（幻冬舎・経営者新書）を上梓した野村氏は、これ までに得られている中医学の最新知見をもとに肝臓病患者らを支援していくため、さ らに講演の場を増やしていきたいとしています。
■ 講演者：野村正和（のむらまさと）
氏中国で臨床使用されている垂盆草の国内研究の第一人者。大阪大学大学院を修了後、 国内の大学研究員、財団法人漢方医薬研究振興財団主任研究員を経て、新中医学研究 所を設立しました。長年、全国肝臓病患者連合会や日本肝臓病患者団体協議会など、 国内を代表する肝臓病患者会の要請を受けて垂盆草の講演を精力的に行っています。 著書に『肝機能は食で改善できる』（幻冬舎・経営者新書）があります。
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