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D-アスパラギン酸にコラーゲン線維束形成を促進する効果を発見/資生堂

株式会社資生堂は、D-アミノ酸の一種である「D-アスパラギン酸」がコラーゲンの「線維束」を形成する様子を可視化し、D-アスパラギン酸がコラーゲン線維を太くしっかりした線維束へ導く効果を世界で初めて発見しました。同社は、この研究成果を今後発売するスキンケア化粧品に応用していきます。また、本研究について、8 月 3 日にオーストリア・ウィーンで開催された国際アミノ酸・ペプチド・タンパク質学会※1(International Congress on Amino Acids, Peptides and Proteins)にて発表しました。※1 アミノ酸研究に携わる医学・農学・理学などの幅広い分野の研究者が世界中から集い、2年に1度開催される国際学会。今回は 366 演題の研究が発表された。

■ D -アスパラギン酸がコラーゲン線維を太くしっかりした線維束へ導く■
資生堂は、D-アスパラギン酸を添加した線維芽細胞を観察し、真皮(Ⅰ型)コラーゲン線維束形成が促進されている様子を可視化しました※2。この可視化により、肌のハリに重要な役割を持つ真皮(Ⅰ型)コラーゲン線維に D-アスパラギン酸を添加すると、無添加のものに比べて線維が太くしっかりとすることがわかり、D-アスパラギン酸に真皮(Ⅰ型)コラーゲン線維束形成の促進効果があることを、世界で初めて発見しました(図 1)。ヒトの体内に存在する D-アミノ酸のうち、コラーゲンへの作用が科学的に証明されたのは D-アスパラギン酸が初めてです。若々しい肌のハリ・弾力の土台とも言える真皮(Ⅰ型)コラーゲンは、加齢に伴って減少するだけでなく、コラーゲン線維束の密度も低くなっていきます。今回の知見から、D-アスパラギン酸がコラーゲンを太くしっかりした線維束へと育むことがわかりました。資生堂が肌のハリのために重要であることを見出してきた 3 つのコラーゲン※3 対応技術に加え、この研究成果を今後発売するスキンケア化粧品に応用していきます。※2 肌や測定試料を傷つけることなくコラーゲンを観察できる、第二高調波発生(Second Harmonic Generation:SHG)顕微鏡を利用。※3 真皮(Ⅰ型)コラーゲン、基底膜シート型(Ⅳ型)コラーゲン、吊り型(Ⅶ型)コラーゲン。

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真皮三次元モデル(実際の皮膚を再現するように真皮線維芽細胞を立体的に培養したモデル)における コラーゲンの観察像。無添加や L-アスパラギン酸を添加した場合に比べて、D-アスパラギン酸を添加した 場合は太いコラーゲン線維束が増えている。

※詳細は下記URLをご参照下さい
◎株式会社資生堂 2015年8月31日発表
https://news.e-expo.net/pdf/2015/20150831_shiseido.pdf

◎株式会社資生堂 公式サイト
http://www.shiseido.co.jp/

2015年09月02日 11:05

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