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ガセリ菌SP株などのNK細胞活性増強とストレス軽減効果を確認/雪印メグミルク

雪印メグミルク株式会社は、北海道情報大学・健康情報科学研究センター(センター長:西平順教授)が実施している「食品の臨床試験システム」(*1)を利用して、プレーンヨーグルトのヒト介入試験を行い、Lactobacillus gasseri SBT2055(ガセリ菌SP株)およびBifidobacterium longum SBT2928(ビフィズス菌SP株)がNK細胞(*2)の活性上昇とストレスホルモンの低減に寄与することを明らかにしました。

 この試験は2011年9月から12月にかけて、32歳から76歳までの224名の健常者(男性69名、女性155名)を対象として、二重盲検(*3)・並行群間比較試験(*4)により行いました。被験食は、ブルガリクス菌とサーモフィラス菌に加え、ガセリ菌SP株とビフィズス菌SP株の2種類のプロバイオティクスを含むプレーンヨーグルトを使用し、プラセボ食として前記プロバイオティクス2種を含まないヨーグルト(ブルガリクス菌とサーモフィルス菌を含む)を用いました。

 12週間の摂取試験の結果、免疫活性化の指標であるNK細胞活性について、被験食を摂取した群がプラセボ食群と比較して有意に上昇しました。また、ストレスホルモンである血中の副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)(*5)については、被験食を摂取した群がプラセボ食群と比較して有意に減少し、また、ストレスの指標である血中のコルチゾール(*6)については、プラセボ食群に比較して増加を抑制する傾向を示しました。

 今回の試験結果により、ガセリ菌SP株とビフィズス菌SP株の2菌を含むヨーグルトは、これらのプロバイオティクスを含まないヨーグルトに比べて免疫系の活性化とストレスの軽減効果があることが示唆されました。本研究の成果はプロバイオティクスの新たな機能研究の端緒となるものと考えています。

 なお、本研究の結果は、10月24日に札幌市において開催される北方系機能性植物研究会主催シンポジウムおよび12月にアメリカ・ハワイにおいて開催される国際機能性食品学会(ISNFF;International Society for Nutraceuticals and Functional Foods)で発表の予定です。
 また今後、上記のプロバイオティクス2種の免疫系の活性化およびストレス低減効果については、北海道情報大学・健康情報科学研究センターと共同でさらに詳細な検証を行う予定です。

*1:食品の臨床試験システム:文部科学省・地域イノベーション戦略支援プログラム「さっぽろバイオクラスター構想“Bio-S”」(平成19年度~平成23年度)および江別市「ふるさと雇用再生特別対策推進事業」(平成21年度~23年度)により整備された、ヒトにおける食品の効果を検証するシステム。

*2:NK細胞:自然免疫の主要因子として働く細胞傷害性リンパ球の一種で、おもに血液中に存在し抗腫瘍活性や抗体産生の調節に関与する細胞。NK細胞がガン細胞を破壊する割合を測定したNK細胞活性は、悪性腫瘍や自己免疫性疾患などにおける免疫活性の指標として用いられている。

*3:二重盲検:思い込みによる効果(プラセボ効果)を除去するために、試験を行う側にも行われる側にも、どちらが効果の期待できる「被験食」でどちらが対照の「プラセボ食」であるか、わからないようにして試験を進める方法。

*4:並行群間比較試験:被験食の効果を評価するため、被験者を被験食群(被験食を摂取する群)と対照群(プラセボ食を摂取する群)に無作為に割り付け、各群同時並行に指定された期間摂取し、結果を比較評価して、被験食の効果を検討する方法。

*5:副腎皮質刺激ホルモン(ACTH):脳下垂体前葉から分泌されるホルモンの一つで、ストレスにより分泌が上昇すると言われている。

*6:コルチゾール:副腎皮質から分泌されるホルモンの一つで、ストレスにより分泌が上昇すると言われている。
以上

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雪印メグミルク株式会社 広報部
TEL 03-3226-2124
FAX 03-3226-2150

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【関連資料】
◎リリースURL/PDF
http://www.meg-snow.com/news/2012/pdf/20121018-488.pdf

◎雪印メグミルク株式会社:公式サイト
http://www.meg-snow.com/

2012年10月18日 17:57

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